NoobowSystems Lab.

Go to Radio Restoration Projects

Rajisan MK-59

Multiband Portable Receiver


   
[Jump to the latest topic]




助けを求める声

    週末、ハンバーガーを食べに街に散歩に出かけました。 その帰り道に立ち寄った古民具店。 ガラクタ屋のほうが呼び名としてはふさわしいかな? とは大っぴらには書けませんが。 世界遺産を見学にこの街を訪れたことがある人ならこのお店を知っているのかもしれませんね。

    このお店、以前にもましてものすごい物量になって圧倒されます。 店内に足を踏み入れることさえ困難。 人一人ようやく入れるスペースに入ってみると、 どこからともなく ケテ・・・・タスケテ・・・ というかすかな声が聞こえてきました。 足元を見たら、土間の地面の上におびただしい他のモノの下敷きになって、 大きなつまみが見えました。 "BAND" と書かれたつまみ。 しゃがんで他の物を押しのけると、 大型の横行きダイヤル盤のはじっこが見えました。

「店長、これいくら付けます?」
「ああそれかい、500円でいいや」
「安すぎません? 引っ張り出す手間賃入れて1000円出しますよ」

    二人がかりでこれを他のモノの山の最下層から引きずりだすのに5分くらいかかりました。 歩いて持って帰ると言うと、店長さんは泥まみれの大きなラジオを新しくてきれいで丈夫なポリバッグに入れてくれました。

2026-09-12 MK-59 購入







Rajisan MK-59

[このセクションは作業の進捗に応じて改訂しています]

    Rajisan MK-59の回路図はネット上には出回っていないようですね。 フォロワーさんに教えていただいた2959の回路図をベースに、MK-59の回路図を書き起こしてみました。 調査途中でミスや勘違いがあるかもしれません。 またこの回路図は幣ラボの個体に加えられた改造変更が反映されています。 そのあたりご了解いただいたうえでご覧ください。

    MK-59はAMを3バンド、FMを3バンド持つマルチバンドレシーバです。 AMは中間周波数455kHzのシングルスーパーヘテロダイン、 FMは中間周波数10.7MHzのシングルスーパーヘテロダインです。

    MK-59の中核はFM・AMラジオICである東光TK10311です。 FMは3バンドのそれぞれに専用のチューナブロックがあって10.7MHz中間周波が生成され、 セラミックフィルタを通過したのちに10311で (おそらく) 中間周波増幅され、 リミッタ増幅され、FM検波されてICから音声信号が出てきます。

    3つあるFMチューナはほぼ同じ回路構成。 アンテナからの信号はベース接地トランジスタで高周波増幅された後、 1石トランジスタの自励式周波数変換器で10.7MHz中間周波数を生成しています。

    AMの場合はバーアンテナあるいはロッドアンテナからの信号は同調回路で選択されたあと10311のAM入力ピンに導かれ、 10311内部の周波数変換回路で455kHzの中間周波信号が生成され、 いったんIC外部のセラミックフィルタを通過して再びIC内部で中間周波増幅されます。 ICから出た中間周波信号は中間周波トランスを通った後にゲルマニウムダイオードでAM検波されます。 AM検波器で発生したキャリア振幅に応じたDC電圧はICに戻され、 IC内部の増幅段にAGCをかけています。

    得られたAM復調音声信号またはFM復調音声信号はシンプルなトレブルシャント型トーンコントロールとボリュームコントロールを通った後、 NEC μPC1212 オーディオパワーアンプICで電力増幅され、 内蔵スピーカまたはフロントパネルのイヤホン端子を駆動します。





幣サイトの改造内容を含んでいるため、
この回路図の他サイトへの転載を禁じます。

WARNING:
Do Not Reuse this diagram outside of this website.


    3つあるFMチューナブロックのうちFMバンド (78~108MHz)を受け持つブロックにだけ、 AFCが装備されています。 VHF地上波アナログテレビの4チャネル~12チャネル受信を受け持つチューナブロック、 またエアバンド・2mアマチュア・タクシー・警察・消防無線を受け持つチューナブロックにはAFC機能はありません。

    本機には「PA」機能があり、 PAモードにするとラジオ受信回路は停止し、 かわりにフロントパネルにつながれたマイクからの音声信号を1石マイクアンプで増幅した後にオーディオパワーアンプに入れられ、スピーカを駆動します。

    この"PA"機能は実際のところほとんど無用のギミックですが、 当時のアメリカ向けCBトランシーバにはマイクの声で車外のスピーカを鳴らす拡声器 - PA (Public Address) - 機能がついているのが普通でしたから、 それを付けましたといったところでしょう。

    オリジナルの2959ではAMの二つ目のバンドがCBバンドになっていました。 CBバンドではロッドアンテナからの信号が1石トランジスタの高周波増幅回路で増幅された後、 RFトランスを介して10311のAM IN端子に導かれていました。 CBバンドでは高周波側は非同調の帯域通過で、 局発周波数を変えることによってのみチューニングを取っていました。

    MK-59ではこのCBバンドが12~28MHzをカバーするSW2に変更されて、 SW1とSW2とでバンドセレクタの順番が入れ替えられました。 それならばMK-59のSW2でも高周波増幅段を残してくれてもよさそうなものですが・・・ SW1とSW2の感度が違いすぎるから、あたりの理由で、 高周波増幅段が省かれたのでしょう。




    ダイヤルつまみは二重で、内側は360度フリーに回転するファインチューニングになっています。 糸掛けメインダイヤルは糸の伸びもバックラッシュもありますから短波のチューニングは楽とは言えず、 したがってこのファインチューニングはとても重宝します。

    ファインチューニングはAMの局発バリコンに並列に入れられた小さなバリコンであり、 AM受信時にのみ受信周波数をわずかに上下させます。 非常にシンプルかつローコストなソリューションですし周波数変化量を読むこともできませんが、 これは ナショナルRF-1150 も同じ仕組み。 ですが、RF-1150に使われているミゼットバリコンはものすごくチープなものですから、 部品だけを見ればRF-1150よりも高級とも思えます。 しかもメインダイヤルと同軸に配置されているMK-59のファインチューニングは、 操作感はクーガ115よりははるかに優れています。





    MK-59はピッチコントロールつきBFOを持ちます。 筐体側面に設けられたBFOつまみはスイッチ付きで、 回すとカチリとスイッチが入ってBFOが動作し始めます。 つまみ位置をおおむね中心にしたときにBFO周波数が455kHzとなり、 そこからつまみを回すことによってBFO周波数をおよそ±10kHzほどの幅で可変できます。 BFOはSW1およびSW2で動作します。 他のバンドではBFO回路に電源は供給されず、動作しません。





    本機の回路は、フロントパネル側にある2つのボードに分割されて実装されています。 メインボード (チューナボード) にはラジオ受信用の復調出力までのすべての回路が実装されており、 オーディオボードにはオーディオパワーアンプとチューニングメータドライバ、ツェナーダイオード電圧安定化回路があります。

    MK-59はオリジナルの2959を日本向けに仕様変更し設計変更されたものといえますが、 おなじMK-59であっても、また2959も、後期型では基板の再設計が入っています。 チューニングメータドライバ回路がオーディオボードからチューナボードに移され、 またFMチューナブロックの周波数変換デバイスに変更を受けています。

    ラボの個体は日本国内仕様MK-59の前期型だと思われます。

    2959シリーズにはまた、カセットテーププレーヤを持つバリエーションがあります。 MK-59のプラスチック筐体ケースには、 上面にカセットテープトランスポートを取りつけるための大きな穴があらかじめ開けられています。 MK-59ではボディ上面はビニールレザー材で覆われているため、開口部を外部から見ることはできません。





    MK-59の心臓部は東光TK10311 FM-AMラジオIC。 使われているIFT類も東光製です。 2959 / MK-59の基本設計は、 東光TK10311のリファレンス設計をもとにしているのかもしれません。

    使われているFM-AMポリバリコンはMarvel製。 製造国は現品確認できませんが、 Marvelは日本製か韓国製のはず。 ファインチューニング用のトリマは日本のスカイ精工で、 これは横浜にあった部品メーカーだと思われます。

    MK-59の組み立て製造は中国だったのでしょうが、 使われているコンポーネントのうち主要なものは日本製あるいは韓国製、 すくなくとも日本で開発された部品であるように見えます。







生命の兆候なし

    この手の怪しげな格安マルチバンドラジオは自分が小学生のころからありましたし、 聞こえることは聞こえるが性能はお世辞にも褒められたものではない、 ということも当時からわかっていました。 だからわざわざ買ってみようなどとはその時まで思ったこともなかったのですが・・・ ガラクタの山の最下層に埋もれ、 かすかな声をふり絞って助けを求めているそのあまりに哀れな姿にいたたまれなくなった、 というわけです。

    で、散歩からラボに戻って夢と時空の部屋のベンチの上においてみたラジオ、 うん? なんかこれは見たことがあるモデルだな。 それまではとりたてて興味もなかったので、 MEIDEN KOUGYOというメーカー名も、 Rajisan MK-59というモデル名も初耳でした。 でもたしかにこのラジオ、あちこちで見かけたことがあります。 ちょっとウェブをサーチすると、 当時かなり売れたモデルだったらしく、 ブログ記事やオークション履歴などが多数見つかりました。 それも日本国内だけでなく、 別ブランドのバリエーション品も多数出回っていた様子。






    どうやら本機はアメリカやヨーロッパ向けの2959というモデルがオリジナルで、 MK-59は2959を日本向けに設計変更されたバリエーションモデルのようです。 2959はさらにいくつものブランド・モデル名そして外装デザイン違いで出回っていたもよう。 ちょっと調べただけでも6つか7つのブランド名・モデル名が出てきます。

    MK-59の発売は1980年代らしいものの、正確な年月はすぐには調べがつきませんでした。 Radio Shackでは1993年~1998年にSW-100というモデル名で2959を販売したのちに、 外装デザインを大きくフェイスリフトしたモデルを1999年に発売しています。 このモデルは型番は示されていないものの、2001年のカタログまで掲載されています。

    MK-59の発売年、またオリジナル2959の発売年はいつだったのでしょうか? 長寿モデルとして知られる コリンズ51S-1 の量産開始は1959年で1975年まで生産されていましたので16年間。 2959ははたして51S-1よりも長寿なモデルだったのでしょうか?





    土汚れまみれの、汚れきったかわいそうなラジオの外装全体を濡れ雑巾で拭いて汚れをざっと清掃。 ワークベンチの上はあっというまに砂だらけになってしまいます。 何べんも砂汚れを濡れ雑巾でぬぐって、 すこしさっぱりしたところでテスト開始。

    AC100V電源ケーブルは本体から直接引き出されています。 プラグをつないでスイッチを入れてみると、 メータがほんのわずかに振れる以外は全く無音。 生命の兆候なし、です。 AC電源とDC電源はリアパネルのスライドスイッチで切り替えるようですが、 これを操作しても変化なし。

    リアカバー ― あるいはケース ― を開けてみました。 ケースを固定するスクリューは合計6本のうち4本が失われていました。 ユーザによって開けられたことがあるのはこの時点で明らか。





    リアカバー側にはAC100V電源回路とBFOユニットが取りついています。 これらのヘッダピン接続を取り外し、 フロントパネルだけでテストしてみましょう。

    本機は単1乾電池4本で動作します。 電池は入っていたのですが、 電池の液漏れはありませんでした。 電池は最近のもので、 2つのブランドが混在していましたが、 どれも元気でした。 ひょっとするとお店のおやじさんが電池を入れて試そうとしたのかな?





    19インチラック固定用ブラケットをスピーカヨークに取りつけて、 テスト目的にフロントパネルだけで自立できるようにしました。

    ぱっと見た目には大きな損傷はなさそうですが、 ロッドアンテナの接続ワイヤは素人細工がありありです。

    外装は砂ぼこり汚れでひどいものですが、 内部も砂でひどく汚れていました。 刷毛をかけると、 硬くざらざらした砂のような汚れが次から次へと出てきます。






リーインカーネイション

    電源ユニットにつながるワイヤに安定化電源装置からDC6.0Vを与えると、 メータは電源電圧良好を示す位置まで触れ、 ラジオは動作し始めました。 電源が入らない故障の原因は電源ユニット側にあるようです。

    ボリュームのガリは当然ありましたが、洗浄液注入ですぐにあらかた回復。 6つある各バンドとも動作している様子です。

    全電流は約40mA。 このクラスに期待されるレベルで、 内部ショートなどの異常はなさそう。

    FMはいい音で鳴りだしましたが、 聞こえるはずの地元局が聞こえないところを見ると感度は大幅に低下しています。 短波も感度はかなり悪く、また発振気味です。

2026-09-12 DC6.0V給電で動作開始



Click here to watch video on Twitter
Click here for video download


    このラジオ、ダイヤル盤ほを見ると10バンドあるように見えますが、 バンド 7 / 8 / 9 / 10 は実は同じでひとつのバンドです。 バンド 4と5も実は同じ。 受信機は実際には6バンドです。 でもいかにも数多くのバンドあるように見せたくてダイヤルデザインをバンド分けしているわけですね。 こんなの小学生にも即バレでしょうに。 まあそんな必死の見栄を楽しむのもこの手の受信機ならでは、です。

    それはいいとしても、バンド 7 / 8 / 9 / 10・・・ 以降 本稿ではVHFバンド、 あるいはBAND Fと呼びます・・・ はどうなっているのだろう。 エアバンドはAMで、それ以上の2mアマチュア帯や警察・消防無線はFMなのに、 それをひとつのバンドで対応するってのはどういうこと? もしかしてこのバンドではAM復調していて、 FM信号はスロープ復調してるのでしょうか。

    いや、そんなことはないですね。 VHFバンドはFM検波です。 航空無線はAMなのに、 それをFM検波で聞こう、というわけです。





    今夜のフレンドシップラジオ は Rajisan MK-59で・・・ と思ったのですが、 受信できたにはできましたが、 とても弱くて、異常発振に埋もれてしまいます。 とても聞けたものではありません。 なので先週に続いて SSR-1 で。 ときに今夜はすこし弱めかな? 深く速いフェーディングあり。

    フォロワーさんが回路図を送ってくださいました。 Rajisan MK-59のものズバリではなくバリエーションモデルのものですが、 これは助かる!! ありがとうございました。

2026-09-13






メータが反応しない理由は

    チューニングメータは振れるのですが、 無信号の状態を指示したままで、 AMバンドでもFMバンドでも受信信号強度に反応しません。

    メータアンプの故障かなと思ったのですが、 メータアンプ入力に電圧を入れてみると、 メータアンプ入力0.24Vでフルスケール (RF入力なし相当)、 0.30Vで振れゼロ (RF入力最強相当)。 メータアンプは動作しています。

    さーて そうなると?

    動画のBGMは Baguettes Ensemble さんのアルバム "Toho Jazz New Session with Youth" からトラック6 「Soars」 (原曲:「ピュアヒューリーズ ~ 心の在処」)。

2026-09-13



Click here to watch video on Twitter
Click here for video download


    FM受信時、チューニングメータ駆動電圧発生用ダイオードD3には信号強度に応じた電圧が出ていますが、 0.15Vほどにしかすぎません。 これではメータアンプが反応するには低すぎて、 だからメータが反応していないのです。

    でも、あれ? D3にはAM時も信号強度に応じた電圧が出ているぞ。 CRIならメータがしっかり振れます (RF入力大を示す)。 しかしもともとメータアンプ入力としてつながれていたワイヤには電圧は出てきません。 なにかおかしいなあ、理屈に合わない。 FMとAMとでメータ入力電圧を切り替えるバンドセレクタの不良だろうか?

2026-09-13





    ロッドアンテナ端子に指を触れてもノイズはあまり増えないのですが、 各バンドのトップとおぼしき部分に指を触れるとノイズが大きくなります。 これはバンドセレクタがロッドアンテナを正しく各バンドのトップに繋げずにいるのかな?

    でもバンドセレクタスイッチを操作しても接触不良様の切り替えノイズはほとんど出ません。 スイッチの接触不良ではなさそう。 どういうことだろう。

    ともかくも、SW1ならここ、SW2ならここ、FMならここ、VHFバンドならここ・・・ といった感じで、外部アンテナをフックアップするポイントが判ってきました。 外部アンテナがうまくつなげれば、 各バンドはそれなりの感度が出ています。





    Band 3 (SW2) テスト中。 アンテナRF入力はシグナルジェネレータでつくった15.460MHz、1mVrms AM100%。 しっかり聞こえています。 1mVrmsはS9+20dB相当ですから、 強力な国際放送であればじゅうぶんに聞けるはず。

テスト音源は ACCORD ON CODESさんのアルバム "Praying - EXtended Play Vol.02" からトラック1、 「Praying」(原曲: 「春色小径 ~ Colorful Path」)。

2026-09-14 SW2 受信動作正常化



Click here to watch video on Twitter
Click here for video download


    アンテナ接続もいじられています。

  • フロントパネルアンテナジャックの配線は失われており、無接続
  • 短波用バーアンテナの接続ワイヤが何かヘン

        回路基板上の各チューナのアンテナ入力だと思われるところに短いワイヤーアンテナをつないで試してみて、 受信回路の様子もわかってきました。

  • AMチューナとFMチューナ3基、計4基のチューナはいずれも基本的に動作している
  • AMチューナのSW1バンドはトラッキングが大きくずれている ― 簡単には再調整できなかった
  • AMチューナのSW2バンドはダイヤルずれがあったが局発再調整でダイヤルはほぼ正確になった

  •     局発コイルや調整トリマはおそらくデタラメにいじられてしまったのでしょうね。





        回路図と実機を見比べてあれこれ試し、しだいに全容がわかってきました。 なんと、

  • ホイップアンテナ接続用タブに、チューニングメータ入力ワイヤがつながれていた
  • チューニングメータ電圧出力タブに、ホイップアンテナがつながれていた

  •     要するに、 前オーナーによっていじり壊されていた のでした。 これじゃあ電波が受信できるわけはないし、 メータが動くはずもないよなあ。 前オーナーさん、いじっているうちにわけがわからなくなった、 というところでしょう。






    エアバンドを聞く

        メインボードのロッドアンテナ接続用タブにつないだ外部アンテナが正しく動作するようになったので、 エアバンド用アローラインをつないでエアバンドを聞いてみましょうかね。

        108~175MHzをカバーするVHFバンドはひととおり正常に動作しているようです。 テスト信号は110.000MHz FM dev=75kHz 1mVrmsをアンテナに直結せずルースカップル。 いい音で聞けますが、 チューニングメータが動作していません。

        右の動画の中ではAFCスイッチを操作していますが、AFCはFMバンドにしか効かない設計です。 回路図を読んでわかっていたのですが、つい操作しちゃいました。

        テスト音源は舞風 Maizake さんのアルバム "東方華想神月" からトラック2、 「神々の祈り」(原曲:「厄神様の通り道 ~ Dark Road」)。

        このダイヤル目盛では航空無線の周波数にあらかじめ合わせて待ち受け受信など絶対に不可能なのですが、 MK-59のVHFチューナの局発の漏れはしっかり出ているので、 周波数が正確に読める外部の受信機を用意しておいて、 MK-59の局発周波数が目的周波数+10.7MHzとなるようにMK-59をチューニングしておけば一発です。 今日は福岡コントロール高高度 東京コントロール関東北などが良く聞こえてました。

        ですが、AM信号をFM検波回路で復調するためにはFM受信回路の振幅リミッタが効かないような弱い信号レベルに抑えておく必要があるわけで、 強力に受信できていたとしてもそれを微弱信号のレベルにまで落としておく必要があります。 このためには意図的にダイヤルの同調をずらし、 10.7MHzセラミックIFフィルタの肩の部分を使わなければならず、 結果 感度はすごく落ちます。 強い信号と弱い信号とでは最適離調点が違うので、 弱い信号を狙うと強い信号は全く聞こえないし、 強い信号を聴こうとすると弱い信号は全く聞こえません。

        ということで、 MK-59は現状でVHFバンドの感度は良いのですが、 エアバンド受信性能は子供向けキットの Ramsey AR-1 に遠く及びません。

        でもまあ一応は「航空無線が聞ける」ことには間違いないわけで、 製品のうたい文句はウソではないですね。

    2026-09-15



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download



    FMチューニングメータが動作した

        チューニングメータ回路も、 実機と回路図を見比べいろいろい調べ、すこしずつ仕組みがわかってきました。 FM受信時では、 シリコンダイオード2個直列の順電圧を基準値としてそれをR16半固定ポテンショで分圧してオフセット電圧を作り、 FMキャリアレベル電圧にゲタをはかせる格好でチューニングメータ指示電圧を作っています。

        この半固定ポテンショを調整したら、 FMでチューニングメータが正しく動作するようになりました。 おそらくは前オーナーがこのポテンショもいじって狂わせたのでしょう。

        さらに調べを進め、後日、右の回路図でFM・AMでチューニングメータ入力を切り替えているスイッチは、 実機では使われていないことがわかりました。 ゲルマニウムダイオードD13が追加されて、 スイッチを省く改良が入っています。 2959のオリジナルモデルではスイッチで切り替えていたけれど、 日本向けMK-59では改良されたということなのだろうと思います。

        このICの6ピンにはリミッタ処理前のFM中間周波波形が出てないだろうかな? もし出ていれば、 ここから信号を取り出してAM検波回路に入れて、 エアバンドがいい感じで聞けるようになりそうな気がするのだけれど。 けれど残念、6ピンに出ているのは振幅リミッタ通過後の信号でした。 エアバンド受信回路追加のアイデアはボツ。

    2026-09-16 FM チューニングメータ動作開始





        ついでFM・AMの中間周波段の調整を実施。

  • FM系 中間周波調整。 感度少しアップ。
  • FMディスクリミネータバランス調整。 いい感じ!
  • AM 中間周波調整。 感度アップ!
  • SW1回路調査&トラッキング ― 引き続き苦戦中

  • 2026-09-16 IF段調整






    短波のバンド構成を考える

        MK-59は、そしてオリジナルの2959も、4~12MHzをカバーするSW1は本体内蔵バーアンテナを使っていて、 ロッドアンテナは使わない設計になっています。 外部アンテナ端子の配線が取り外されている現状、 短波バーアンテナの同調コイル上側 ― ブルーのワイヤがつながっているタブ ― に外部アンテナをつなげば良く聞こえます。

        今日はMK-59で VORW Voice of the Report of the Weekを聞きました。 室内80cmワイヤですし、SW1のトラッキング調整は不完全なままですが、 台湾からのVORWの強力な信号は強くいい音で入感しています。

        ところで右の写真、スピーカ部がきれいになっていることがおわかりですか? グリルネットを取り外して内部を清掃、スピーカセンターポールキャップもコーンも優しく洗浄、 グリルネットはサビ落としの後につや消しブラックスプレー塗装。

    2026-09-17



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download


        VORWの番組が終わった後ダイヤルを回していて、 あれっ? 9MHz帯、9.8MHzあたりで太平洋VOLMETが聞こえたんですけど?

        シグナルジェネレータを使って受信周波数を正確に調べてみると、9.742MHzでした。 太平洋VOLMETは8.828MHzのはず。 8828+910=9738。 どうやらSW1はロワーサイドインジェクションになっちゃってるぞ? まあこれは自分の調整ミスですね。

        MK-59のSW1がアッパーサイドインジェクションなのかロワーサイドインジェクションなのか資料はありませんが、 普通はアッパーサイドインジェクションだよね? なのでSW1局発をアッパーサイドインジェクションに調整しなおしました。

        結果、ダイヤルは正確に合わせ込めましたし、 SW1の全域で感度が向上し、動作もより安定しました。

        右の画像は7793.1MHzのJMH2を受信しているときのダイヤル指示。

    2026-09-17





        手に入った回路図はオリジナル2959のものなので、それをベースにしてMK-59の回路図を書き起こす作業を続けています。 2959とMK-59の最大の違いはバンドBとバンドCの扱い。

        オリジナル2959のバンドBはCBバンドで、 回路図を読むとロッドアンテナ+トランジスタ1石高周波増幅の構成になっているようです。 またオリジナル2959のバンドCはSW1/2バンドで、 内蔵フェライトバーアンテナ+外部アンテナの構成になっていて、 高周波増幅は持っていません。

        オリジナル2959のCBバンドはMK-59では12~28MHzをカバーするSW2に変更され、 かつSW1とSW2のバンドの順序が入れ替えられています。

        MK-59のメインボードを見ると、2959でCB用の高周波増幅回路があったところが空き地になっています。

    2026-09-19






    蚊取り線香

        短波SW1用バーアンテナ、 同調用コイルと周波数変換段に伝えられる2次側コイルの配線は特定できましたが、 何かわからない緑色のワイヤが1本あります。

        このワイヤの正体を調べるため、 ワックスの固定を除去し、 まずは短波用バーアンテナからコイルを取り外しました。

        緑色ワイヤは、同調用コイルと2次側コイルから出ているのではありません。





        ほほう? これは? 蚊取り線香だ。

        この蚊取り線香、 どうやらプリント基板にパターンとして作られたコイルみたいです。 夏の風物詩としての存在であるだけではなくて、 短波バーアンテナの一部分を構成しています。





        蚊取り線香は配線パターンがスパイラル状になっていて、 その両端にワイヤをはんだ付けするランドが作られています。 ランドの片方から緑色ワイヤが出ていますが、 もう片方は、 当初はワイヤがはんだ付けされていたものの、 根っこから断線したのでしょう、 何もつながっていません。

        明らかにこれは短波バーアンテナの外部アンテナ接続用リンクコイルですね。 本機入手時、残っていた緑色ワイヤはメインボードのグラウンドにつながっていました。 すると、断線していたワイヤはフロントパネルの外部アンテナジャックにつながっていたはずです。

    2026-09-19 短波バーアンテナ リンクコイルワイヤ外れを確認





        本来の2959ならびにMK-59では、 フロントパネルのANTジャックにつながれた短波用外部アンテナからのRF信号がこの蚊取り線香に加えられます。 RF信号に応じて発生した磁界が、 バーアンテナの同調コイルにRF信号を誘起します。 同調コイルとバリコンで選択された周波数は、 2次コイルでピックアップされ、 FM・AMラジオIC TK10311の1ピン RF入力に伝えられます。

        前オーナーはおそらくMK-59定番のSW1内蔵ロッドアンテナ改造を雑誌か何かで読んで知って、 蚊取り線香のワイヤを外部アンテナジャックから切り離して、 かわりに内蔵ロッドアンテナにつなごうとしたのでしょう。 そしてその作業の途中で、 ワイヤが蚊取り線香から切れて外れてしまった。 前オーナーは切れた部分を修理することはできずに、 あるいは修理するのがおっくうになって、 すべてを放り出してしまった。 そんなところなのかな、と思います。

    2026-09-19





        SW1では、外部アンテナはこの蚊取り線香につないでやればいいわけです。 蚊取り線香から古いワックスを取り除いて清掃し、 残っていた緑色ビニール線も取り除き、 代わりにシールド線をつなぎました。 このシールド線の反対側をフロントパネルの外部アンテナジャックにつなぎます。

        今回シールド線を使ったのは、 室内ノイズをなるべく受けないようにするため。 室内ノイズがひどい幣ラボでは、 ポータブルラジオで短波を快適に聞きたければ内蔵ロッドアンテナは内部で切り離す改造が必須です。

    2026-09-19





        修復したSW1用バーアンテナの蚊取り線香にフロントパネルの外部アンテナジャック経由でロングワイヤーアンテナをつなぎテスト。 感度はじょうじょう、香港VOLMETが聞こえてます (SGによるRFキャリア注入法で復調)。

        これがMK-59のSW1、ならびにオリジナル2959のSW1/SW2の外部アンテナ接続コンセプトだったとすれば、 そして恐らくそうだったのでしょうけれど、 蚊取り線香リンクコイルの高周波インピーダンスはかなり低いはず。 ということは蚊取り線香につなぐアンテナはロッドアンテナや1m以下の短いワイヤでは満足な性能は得られないはずです。 1/4波長に近いアンテナをつなぐか、 適切なアンテナチューナを使ってインピーダンス整合を取るのが望ましそう。

        さらにこれは、SW1でも内蔵ロッドアンテナを使えるようにする改造としてブログ等で公開されている、 蚊取り線香のワイヤをロッドアンテナにつなぐ方法では満足な性能はおそらく出せないだろうことが予想されます。

        どうしてもSW1で内蔵ロッドアンテナを使いたい、感度もそれなりに欲しい、 という場合は、 ロッドアンテナを短波バーアンテナの同調コイルのブルーワイヤにつなぐのがよさそうですね。

    2026-09-19



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download



    SW1の局発停止

        トラッキング調整は後回しにしていましたし、 事実SW1のダイヤル5.5MHz以下で無感になってしまうので、 現状でトラッキングの狂いは明確。 ちゃんと調整をとろう。 そう思ってSW1同調コイル- つまり短波用バーアンテナ周辺をいろいろ調べていたのですが、 原因はそうじゃない、 5.5MHz以下で局発停止が起きちゃってる!

        MK-59のAM局発はTK10311が行っているせいなのか、 局発の漏れがとても弱く、 ピックアップコイルで漏れを拾う作戦がうまくいきません。 なのでオシロのプローブを局発コイルにあてて波形を見ていました。 プローブをコイルにつなぐことの影響はほとんどないようです。 で、そうしているうちに5MHz以下で局発停止が起きていることに気がついた次第。

        さあて、これはどう修理したらいいんだろう。 発振停止直前のSW1 5.7MHzあたりでの10311の14ピンの振幅は90mVp-p。 これは弱すぎなのかな?

        SW2は13MHzあたりがいちばん強いものの、それでも200mVp-pくらい。 TK10311が弱りかけていて局発振幅が小さくなってしまっている、 というのはあるかもしれません。





        いろいろ試していて見つけました。 SW1での局発発振停止問題、 SW1局発コイルコアの再調整でほぼ問題にならなくなりました。

        どうやらコアの調整位置によってはコアが2次側リンクコイルから離れてしまい、 同調周波数は目的の値になっていてもリンクコイルの反応が悪くなることがあるようです。 リンクコイルの反応が良い位置で再度局発トラッキングを実施し、 ダイヤルを4MHzまで落としてもOKになりました。 ふう、よかった。

    2026-09-20





        コア再調整で局発停止問題は解消しましたが、 SW1局発は相変わらずBCやSW2よりも明らかに弱いです。

        なんでだろと見ていったところ、 SW1局発発振コイルにだけ2次側にシャント抵抗が入っていることに気がつきました。 この抵抗、プリント基板にシルクの追番は入っていません。

        シルク印刷の改訂がなされなかったことを考えるに、 MK-59量産試作の段階でなにか問題が見つかったのでしょう。 でもそれはどういう問題だったのか。

        とりあえず正常動作しているようなのでここで深追いはやめますが、 SW1局発振幅不足がふたたび問題になったらこの680Ωを撤去してみると何か変わるかもしれません。






    アンテナ周りを改造する

        蚊取り線香を修理して軽く再調整を行いました。 SW1のアンテナ回路はMK-59ストック状態に戻り、 ほぼ完調になったはずです。

        右の動画はSW1 (4~12MHz) バンドのようす。 外部アンテナをつながずにいれば室内ノイズはあまり受けず、 外部アンテナをつなげばけっこうたくさんの局が入ります。 イメージ混信はかなりひどくて、偽の賑やかさがありますが。

        このテストは、SW1では短波バーアンテナ単体ではほとんど感度が稼げていないことを示しています。 ますます変だよね短波バーアンテナ。 商品企画として 「ロッドアンテナを伸ばさずとも短波が聞こえますよ」 を狙いたかったのだとしたら、 ぜんぜんそうなってないじゃん。

        逆にこれは室内ノイズをあまり受けていないことを示していますから、 うちの使い方としては好都合。 バーアンテナが室内ノイズを拾いまくっていたとしたら、 もうこのラジオはまるで使い物にならなかったでしょう。



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download


        MK-59の回路も基板のパターンも現状の動作状況も把握でき、 ストック状態の性能のほども体験できたので、 次に自分の使い方に合わせて軽く改造します。

  • SW1でもSW2でも内蔵ロッドアンテナが使えるようにする
  • SW1でもSW2でもフロントパネルの外部アンテナジャックが使えるようにする
  • フロントパネルの外部アンテナジャックにプラグを刺すと内蔵ロッドアンテナは切り離されるようにする

  •     幣ラボの使い方ではロッドアンテナは室内ノイズを拾う邪魔な存在なので切り離すのが定番ですが、 外部アンテナプラグを差し込めばロッドアンテナを切り離せるようにしましたから問題なし。 外部アンテナを用意できない緊急時に、 感度が悪くてもいいからロッドアンテナを使えるようにしておく、 という狙いです。

        前述したようにSW1用バーアンテナの蚊取り線香は、 またSW2アンテナコイルの1次巻線も、 おそらくローインピーダンス。 そこにロッドアンテナをつないでもたいした感度は得られないだろうことは百も承知。





        これでMK-59は自分の理想にかなり近づいた!

        でもこれで、2959 / MK-59の特徴である奇妙なアンテナ回路の設計が失われてしまったことになるので、 ちょっともったいない気もします。

        なんにしてもMK-59のストック状態ではSW1もSW2も満足な感度は得られないわけですね。 SW1外部アンテナジャックにロッドアンテナをつなぐという簡便な改造でもたいした成績は得られないはず。 何人もの方がブログ等で「MK-59は感度がイマイチ」と述べられているのも納得です。

        本機は外部アンテナとしてロ―インピーダンスのしっかりしたものを用意する必要があります。 どうしても内蔵ロッドアンテナで普通のラジオ並みの性能を出したければ、 バンド切り替えに応じてロッドアンテナをアンテナコイルではなくてちいさなキャパシタを介して同調コイルに直結する改造が必要でしょう。

    2026-09-22





    チューニングメータ振れすぎ対策

        MK-59についてのブログ等を読むと、 何人かの方がチューニングメータが振れすぎであることに言及しています。 信号を受信するとすぐに振り切ってしまうので、 メータは実質常時振り切れっぱなし、 という状況。 ラボの個体でもまったくその通りの状況でした。

        なのでAM受信時のチューニングメータのゲインを落としました。 R29に33kΩが使われていますが、 これを大きくすればOK。 CRIなどの激強局で振り切れ、 多くの強力な局で振り切れ手前といった具合を狙ったところ、 120kΩが適していました。 これでチューニングメータの振れも適切、快適。

    2026-09-22





    BFOの謎

        筐体内部右側面にはBFOユニットがあります。 が、電源ラインの赤・黒の2本のワイヤでメイン基板につながっているのみで、 出力はどこにもつながっていません。 BFOユニット基板を観察すると、 ユーザがワイヤを切り離したのではなく、 出力ランドには製造当初から何もつながっていなかったように見えます。

        これはいったいどうして? BFO発振回路から漏れ出た455kHzを近くのIF段に直接飛び込ませて復調しようという狙いだったのでしょうか。

    2026-09-17 BFOユニットを観察





        また、ラボのこの個体の場合、 筐体右側面内部にはBFOボードを移設しようとしたネジ下穴と、 調整つまみ用の穴が手加工で空いています。 しかもそれは作業途中で放置されています。 いったいどういう目的で、 前オーナーはBFOユニットを移設しようと思ったのでしょう? そしてどういう理由でほったらかしにされたのでしょう?


       




        MK-59のBFOはトランジスタ1石で、 ポテンショメータでバリキャップ電圧を変化させて周波数を微調できるようになっています。 BFOピッチコントロールつきとはなかなか気が利いていますねMK-59。 RF-2200でもICF-5900でもBFO周波数は固定でピッチコントロールはありませんでした。 USB/LSBの切り替えがないのならせめてBFOピッチコントロールは不可欠だと思いますけどね。

        わずかに上下の非対称が認められるものの、 BFO発振回路の発振波形はおおむねきれいです。

    2026-09-17





        さーて今夜は残るMK-59の謎、BFOユニットに取り組みます。 BFOユニットの電源ワイヤをMK-59メインボードにつないで、 だけれどBFOユニットの出力ランドには何もつながずに試してみると・・・ 確かに動作している!! CW電信を模擬したシグナルジェネレータのバースト信号をきれいに、かつスムースに復調できています。

        BFOピッチコントロールでBFO周波数を変化させると、 AM中間周波フィルタの通過帯域に入った時にチューニングメータが振れ、 通過帯域を外れるとチューニングメータは反応しません。

        ということは、BFO信号はAMの周波数変換段~455kHzセラミックフィルタの手前ですでにAM中間周波信号にミックスされているということになります。

    2026-09-22



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download


        DSB音声だとこんな感じ。 たしかに復調できています。

        テスト音源はAircraft RecordsさんのCD "SuperSonics" からトラック12、 「Conversation with Mr. Roger Smith, a SR-71 Pilot」。

    2026-09-22



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download


        SSBは音楽を伝送するためのものではないけれど、試してみるとこんな感じ。 ゼロイン付近のうなりが気になりますが実際のSSB電話の通信では問題ないでしょう。

        テスト音源はparheliaさんのアルバム "去来廻記 ~ Paradoxical Record" からトラック12、 「蓬莱幻想 ~ far East」(原曲:「蓬莱幻想 ~ far East」)。

    2026-09-22



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download


        出力がどこにもつながっていないしAM復調回路には何の工夫もないのに、 SSBが復調できるってほんとどういうこと?

        理由はどうあれ CW電信もSSB電話もチャープなくきれいに復調できるし、 なんならFT8はノーマルSSR-1では絶対に無理なきれいな復調をやってのける!!

        ほんとどうなってんだMK-59!!


        まあ、とはいっても、なんの欠陥もないパーフェクトな動作ということはなく。 入力レベルが高すぎるとBFOが負けてしまい、FT8では全く復調できなくなってしまいます。 このときはアンテナアッテネータを使って入力を弱めてやる必要があります。 またBFO信号がAM復調器に入ってAGC電圧を発生させ受信機のゲインを下げてしまうため、 微弱な信号は聞こえなくなってしまいます。 このあたりは1930年代末期の米国製通信型受信機、 また9R-59など1960年代初頭の日本製アマチュア向け通信型受信機と同じですね。

    2026-09-23





        BFOユニットの電源とグラウンドのワイヤを延長し、 ユニットを受信機に近づけたり遠ざけたりしてもほとんどBFO注入強度は変わりません。

        このことから、BFOユニットで発生された455kHzが受信機IF段に飛び込んでいるのではない、 また静電結合しているのではない、と言えます。

    2026-09-23



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download


        BFOユニットへの電源供給ラインにRFチョークコイルを入れると、BFO信号が受信機に入らなくなります!! BFO信号はBFOユニット電源ラインを介して受信機本体に注入されているのです!!

        なんということだ、 想像だにしなかったすごいテクノロジーが使われているのです!!

    2026-09-23


        BFOボードにはごく普通にBFO出力を取り出すためのパターンがあって、 発振トランジスタのエミッタからセラミックキャパシタひとつで引き出され、 "O/P" (OutPutの意味でしょう) と示されたワイヤー接続用ランドが用意されています。 つまり、電源ラインでBFO信号を伝える方式は最初から意図されていたものではなくて、 「つながなくても動作するのだからこれで行っちゃえ」 と判断されたのでしょう。

        BFOボード上のBFO信号取り出し用セラミックキャパシタは、 何の働きもしていないものの、BOMから削除されることもなく、取り付けられたままなのです。 せっかくこの世に生を受け、ボードに取り付けられたものの、 一度も出番がない。なんとも不憫な部品に思えてきました。

        ・・・それとあれだ、ひょっとして、BFOの回り込み現象をどうやっても低減できなかった Lafayette HA-225 (実質的にトリオJR-60と同じ) も、B電源ライン経由で回り込んでいたのかもしれませんね。 真空管プレート回路用のRFチョークをみつけて試してみようかな。



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download


        というわけで、謎テクノロジーを使ったMK-59のBFO。 RF-2200やICF-5900を上回る性能機能を発揮しているのですから、 これこそMK-59の最大の特徴と称賛し、このまま手を加えず使うことにしましょう。

        JMHを受画してみました。 右図はMK-59が正真正銘自分のBFOで復調したファクシミリテストチャート。 きれいに受画できています!

        しかしあれだな、ほかのMK-59や2959もすべてこの個体と同じくBFO出力は無接続のままなのかな。 もしそうなのであれば、 いくつも見つかる2959 / MK-59について書かれたブログやYouTube動画で、 BFOの謎テクノロジーについて触れたものがひとつもないことが不思議です。 みんなMK-59は単なる中華製のポンコツとしか見ていないのかな? 謎だらけのすっげえ面白い機械だよコレ。

    2026-09-24






    ただの痕跡 あるいは想像を超えた呪術

        メインボードの調査をしていて気がついた、 MK-59のもうひとつの謎。 メインボードに痕跡パターンが残っています。 右の画像のライトマゼンタの太線。

        2959の初期バージョンでは、 チューニングメータ入力電圧はバンドセレクタスイッチによってFM用/AM用を切り替えていました。 MK-59で、あるいは2959全シリーズのランニングチェンジで、 FM用電圧・AM用電圧はスイッチ切り替えなしにメータアンプにつながるようになりました。 逆流防止のゲルマニウムダイオードを1本追加するだけで実現できた、スイッチ削除の工夫です。

        で、その改良を実装するために基板のアートワーク修正が入った時に、 元のパターンの大半が削除されず残ったものだと思われます。

        ははあ手を抜きましたね、ということなのですが、 まさかこの痕跡パターンがBFO信号を拾うのに一役買っているのではなどという妄想を消し去れません。 このラジオならそんな想像の斜め上をいく呪術を使っていてもおかしくはなさそう、 とも思えます。

    2026-09-24






    息をしていなかった理由

        このMK-59が入手時不動だった原因は、 リアパネルにあるAC100V - DC12VorBattery の切り替えスライドスイッチの接触不良でした。 ACポジションでONするべき接点がほぼオープン状態のまま。 スイッチ内部に洗浄剤をスプレー注入した後、 DeoxIT Fader F5噴射で快癒。

    2026-09-26





        オリジナルの2959の回路図には記載がないのですが、 MK-59にはリアパネルにDC12V電源ジャックがあります。 電源ボード上には外部DC電圧をDC6.0Vに落とすシリーズドロップ回路が用意されています。 DC12Vをジャックから与えてテストしてみると、 このシリーズドロップ回路は調子よく動作していることがわかりました。

        外部DC電源入力ジャックはセンターポジティブ。 電源ボード上に逆接保護ダイオードが入っています。 ここはスカイセンサーよりも親切ですね。 過去いったい何台のスカイセンサーが電源逆接で壊され捨てられたのかを思うと、 なおさらそう思います。

        いっぽうでAC100V電源回路は電源トランス2次巻線電圧を全波整流した後に電解キャパシタで平滑するだけのもので、 その出力は実測DC7.8V。 つまりMK-59の内部基板は、AC100V動作時にはDC7.8V、外部DC12V動作時にはDC6.0Vで動作することになります。

        さらに面白いのは、 2959のバリエーションの中には外部DC電源をDC12Vと表示しているモデルもあれば、 DC9Vと表示しているモデルもあるということ。 これはなんででしょうね。

        DC12Vと表示すると、自動車のシガーライターソケットから直接つなぐユーザが現れる。 そうすると自動車電源のロードダンプサージでラジオの電源回路が壊れてクレームを受けることがある。 でもユーザの無知をいちいち責めることもできないから、 DC9Vと書いておこう。 そうすれば「12Vをつないだあなたが悪いんですよ」と反論できる。 ・・・ あり得そうな話ですかね。






    短波の感度

        アンテナ回路の見直しと改造を行い、 外部ロングワイヤーアンテナを使うことによって、 MK-59は短波をにぎやかに受信できています。 が、感度そのものはやはり格安機のそれ。

        お空はすっかり秋の気配、 今夜の 15.460MHz Reach Beyondのオーストラリアからの信号はとても弱く、 時間が経つにつれ信号はノイズに埋もれ、番組の途中で聞こえなくなってしまいました。

        このとき FRG-7 で聞いてみると、 弱いながらもしっかり聞こえています。 MK-59は感度の点でもFRG-7に完敗・・・ というか、大差なかったらFRG-7の面子が丸つぶれですよ。

        本機の受信性能はほとんど東光TK10311 FM-AMラジオチップの性能に依存していますから、 ポケットラジオとそうそう違わないわけで、仕方がないです。

        MK-59はイメージがひどい・・・ ということは、 15.460MHzを受信しているときには16.370MHzのノイズも同時に受信しているわけで、 ノイズが倍の強さで入ってきているはず。 感度がそのままでもイメージが減ればS/N比は高まり、 もうすこし聞こえるようになるでしょう。 となれば、 外部プリセレクタ の併用は効果があるのかもしれません。

    2026-09-27 感度はFRG-7に完敗・・・当然ですね






    VHFバンドの感度は

        108~175MHzをカバーするVHFバンドは感度良好と思ったのですが、 実際の感度はやはりいまひとつみたいです。 1980年代はあれほど混んでいた2mFMも、いまの地方都市では全くといっていいほどトラフィックがありません。 MK-59で145.00MHzを聴いてみましたが、 文字通り一日中ノイズしか聞こえませんでした。 たまにラバーダックアンテナをつけたハンドヘルド機にしっかり聞こえてくる局があった時でも、 MK-59にはかすりもせず。

        ローカル局がしっかり聞こえたこともあったので壊れているわけではありませんが、 MK-59のVHF受信性能はやはり「聞こえますよ」というのがせいぜい、 といった感じです。





    イメージがひどい

        MK-59のBC (MW) / SW1 / SW2 は中間周波数455kHzのシングルスーパーで、 高周波増幅段もありませんから高周波同調は1段のみ。 短波ではイメージ混信があるのは当然です。 ですが・・・ かなりひどいなあ。 9MHz帯のイメージがバンド全域に広がってしまって8MHz帯がまったく使い物にならないし、 14MHzのアマチュア帯は15MHzの国際放送だらけ。 なんなら6.115MHzのJOZ6も7.025MHzの電信が入りまくってしまいます。

        もういちど短波帯同調回路のトラッキングを取り直してみよう。

        電源を切った状態でSG信号をアンテナジャックに入れ、 ICのAM入力にオシロを当てて振幅を見て、 SW1 同調回路のトラッキング調整を試みます。 おそらくベストな状態に持って行けたと思うのですが、 +910kHzのイメージ混信は相変わらずひどいです。 しばしばイメージのほうが強く聞けたりすることもあったり。

    2026-09-29




        MK-59のイメージ混信がひどいのはSW1の同調コイルにフェライトバーアンテナを使っていることが理由なのかなあ? フェライトバーアンテナコイルのQは空芯コイルに比べてかなり低いとかいうことがあるのでしょうか。

        Twitterで尋ねてみると、 バーアンテナに使われるフェライト材にも種類があるらしく、 中波バーアンテナ用の素材では短波帯ではQががた落ちする、 だけれど短波帯用に作られた素材を使っていればコイルの単体Qはとても良好な値が得られる、 とのことです。

        まあたしかに、大多数のシングルスーパーヘテロダインのトランジスタポータブル機 ― スカイセンサー5800とか ― はバーアンテナではありませんがイメージは明確ですから、 バーアンテナをやめればイメージ混信は無くなるというものではありませんね。

    2026-09-29




        それにしても、2959のSW1/2、またMK-59のSW1にフェライトコアバーアンテナを採用した理由、 そしてロッドアンテナは使わない意図は依然としてわかりません。 2959やMK-59に関しては何人もの人がブログやウェブページを書いていますが、 みんな首をひねっています。

        フェライトバーアンテナのほうが普通のキャンRFコイルよりも高かったでしょうし、 アンテナホルダのコストや組付けの手間 (=組み立て工数=製造コスト) もかかるはず。 BOMコスト・製造コスト低減が最優先の製品のはずだから、なおのこと不思議です。 ひょっとすると、採用理由は技術的なものでもコスト的なものでもなかったのかもしれません。 「親友が社長をやっているサプライヤのバーアンテナを使うことにより経営支援しようとした」ってのはどうでしょう?

    2026-10-01



        ここで 大発見!! SW1用短波バーアンテナコイルを蚊取り線香からなるべく離すと、 同調コイルの選択度が高まり、2次コイル出力が倍以上に強くなります!!

        これはなぜでしょう。 蚊取り線香から2次巻線に直接飛び込んでいたとかいうことなのかな? 同調コイルからの誘起に蚊取り線香からの直接飛び込みが逆位相で加わっている・・・ とかであれば、ピークの出力が落ち、また選択度が下がるのは納得がいく結果です。 でも自分はこのあたりの理屈がよくわかっていないからなあ、 素人の推測にしかすぎません。

        このトゥイークの結果はとても期待できるのですが、 でも残念、実際に使ってみてイメージ混信が大きく減ったとか感度が上がったとかの体感はありませんでした。 よくなっているのは間違いないんですけどね。

        これをやっても、 SW1バーアンテナコイル2次巻線の出力電圧はSW2アンテナコイル2次巻線の出力電圧の数分の一にすぎません。 2959 / MK-59においてはSWにバーアンテナを採用したことが性能のネックになっているのでは? という思いは消えず。 SW1バーアンテナコイルをやめて、普通のキャンコイルにしたら性能は良くなるのかも。 あるいは蚊取り線香の代わりの巻線を自作する手もあるかな?

        あわせSW2の同調回路もAF INピンのRF振幅を観察する方法で調整とりなおし。 SW1もSW2もこれでベストな状態になったはずです。

    2026-10-01






    仕上げの段階

        回路の調査や調整を行いつつ、 各部の清掃も少しずつ進めていました。 筐体両サイドのハンドルもしっかりサビていましたので、 ヤスリ掛け+ピカール磨き。

        赤サビは取り除けましたが、 クロームめっき表面の荒れはいかんともしがたく、 新品同様の輝きにはなりませんでした。

    2026-09-26 ハンドル錆おとし





        FINE TUNINGつまみのセンターにマークを入れました。 BAND B、メインダイヤル10MHzのとき、 このセンター位置から時計回り90度で受信周波数+25kHz、 反時計90度で受信周波数は-20kHzになります。 パイロット局の±20kHzをさがすのがとても楽になりました。

        とても簡単にできる工夫ですが、 これがあるのとないのとではダイヤル合わせの操作性と安心感が段違い。

    2026-09-29





        メータはおよそ120mVでフルスケール。 取り付け取り外しは簡単です。

        よっぽどネタが尽きたら、 メータアンプを作り直して正統な振れ向きのSメータにしてみたらどうだい自分。

        なおこの受信機にはパイロットランプやダイヤル照明のようなものはありません。 この手のラジオいじり、 ダイヤルライトを追加しました的なものはお手軽だし楽しいですが、 使うランプと電源取り出し位置には注意したほうがいいですね。 うっかりツェナーダイオードで安定化しているラインから取り出してしまうと、 負荷によっては電圧安定性能を大きく損なってしまう恐れがあります。

        まあLEDひとつくらいならそう問題にならないだろうし、 なによりこんなラジオいじりはみんな素人の所業ですから本人が楽しんでいればよく、 他人のことをことさらにあげつらうのは愚だと思います。





        キャビネットを清掃し、組み上げて自身のAC100V電源回路で動作してるところ。 短波バーアンテナのコイル位置変更のせいか、 短波の調子は過去最高です。

        テスト音源はDDBYさんのアルバム "バーテンダーレイム4"からトラック8、 100-200+tanigonさんによる「Joy of Death」(原曲:「死なばもろとも」)。




        スーパーポリメイトでお化粧して、ひとまず完成。

        各部にキズがあるものの、フロントスピーカグリルのネットにヘコミが無かったのは幸いでした。 なにしろ他のおびただしい量のガラクタの下敷きになっていたのですから。 おそらく何年ものあいだ文字通りゴミの山の一番下に埋もれ、 消えそうな声で救いを求めていたMK-59。 その経歴をボディ各所のキズや痛みに残したまま、 本来性能をしっかり回復することができました。

        電源切り替えスイッチの接触不良を除けば使用されている電子部品に故障劣化はありませんでした。 格安中華ラジオといわれつつ、実際のコンポーネント品質は案外に優秀だと思います。 もし中をいじり壊されるようなことがなかったなら、 このラジオは今も元気いっぱいだったでしょう。

        よくわかっていないのに中をいじられ、狂わされ壊され、あきらめられて放置され捨てられる・・・ はこの手の格安モデルの宿命なのでしょう。 でもその失敗経験をもとにオーナーがさらに学び、 その後りっぱなエンジニアになったとしたら、 その格安機は学習教材として立派な役目を果たしたといえると思います。

        アナログテレビ放送が終了したいまではTV2バンドでは何も聞こえず、 VHFバンドも航空無線以外はデジタル化で聞こえなくなってしまいました。 元気になったMK-59、ちょっと寂しいね。

    2026-10-01 ひとまず作業完了






    いい感じ

        しばらく実用機としてMK-59を楽しみます。 日曜日の今夜は フレンドシップラジオ。 ここ2週間ほど オーストラリア送信の15.460MHzは伝搬状態が良くなかったのですが、 今夜は強力。 ここまで強ければダイヤル指針の幅だけで100kHzはありそうなMK-59でもすぐにダイヤルを合わせられます。

        ここまで作業してきて、また実用してみて、 選択度とAGCの効きには不満を感じたことはありません。 短波の国際放送を聴くのにとてもいい感じ。

        例によって外部ミキサ・ 真空管アンプ ・ブックシェルフスピーカで聴いていますが音質にも文句なし。 やや大きめの内蔵スピーカの音質も悪くありませんが、 これでラウドネス回路があればさらに自分好みかな。 必要のないRADIO-PAスイッチを転用してラウドネス回路を組み込むのは楽しそうです。

    2026-10-04 フレンドシップラジオを楽しむ



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download



    ワンディADJ

        休日の朝10時から夜19時まで、 7.041MHz FT8を連続モニタしてみました。 室温変化による温度ドリフトはFT8のデコードにはかなり致命的で、 エアコンを作動させても室温安定まで1時間以上はかかります。 温度定常でのデコード率を100%とすればモニタしていた期間の半分以上は30%程度しかデコードできず、 かなり苦戦します。 し、頻繁にファインチューニングを取り直す必要あり。

        それでも右図をご覧の通り、 GLを含むメッセージを6174個デコードできました。 周波数ドリフトがなければ1万5000デコードは優に達成できただろうと思います。

        韓国1スクウェアを含む合計36スクウェアが受信できました。 そのうち1つはGLの誤送出だったので、計35スクウェア。 結局日本国内は34スクウェアでした。 スクショには写っていませんが沖縄も聞こえてましたよ。 ワンディADJ達成、ですね。 道北・道東・えりもは聞こえませんでした。 運用局、やっぱり少ないのかな。

        試したのは昼間ですし、日本国内用の周波数ですから海外は韓国1スクウェアのみでした。 14MHzで試してみようかと思いましたが、 周波数ドリフトはひとまわり酷くなってしまいますから成績は望めなさそうです。

    2026-10-11 ワンディADJトライ






    FMを楽しむ

        TW-172D のハム対策をして、 FM音楽を楽しみました。 今回の修理作業ではFMバンドもTV2バンドもVHFバンドも手を入れていませんが、 調子よく鳴ってくれています。 感度はすこし弱めかなとは思いますが、 チューニングもスムースだし、 FMバンドではAFCも良好に動作してくれています。

        スローなジャズではサックスの音にごくわずかトゲトゲを感じることがあるのですが、 これはチューニングがややずれかけていたためか、 それともTW-172Dのオーディオ入力に12kHz超の成分が多めなためなのか不明。 仮にMK-59側の問題だったにしても、 高級オーディオ機ではありませんし、 そこまで気にするほどのこともないかという感じ。

    2026-10-11 FMを楽しむ






    プリセレクタを使う

        いろいろがんばってみたものの現状のMK-59ではイメージ混信がひどく、 8MHz帯はほぼ実用になりません。 そこでイメージ混信の対策として ミズホSX-1プリセレクタ のご登場。

        プリセレクタを使えば+910kHzの中国局のイメージはかなりのところまで除去でき、 8.743MHzのBangkok Meteorological Radioをはっきりと受信できます。 MK-59でこの局を受信したのは今回が初。 プリセレクタなしではどうがんばっても受信できませんでしたから、 これはSX-1のお手柄。

        もっとも ICF-5800のページ でも書きましたが、 SX-1とて万能ではなく、 CRIのようなものすごく強い局は軽減こそすれ完全には除去できません。

        それでも5800に比べると選択度は同等、 周波数安定度とSSBの復調はMK-59のほうが明らかに優位。 ロングワイヤーアンテナ+SX-1+MK-59の組み合わせなら、 ロッドアンテナのノーマルICF-5800には間違いなく勝てると思います。

    2026-10-12 プリセレクタを使う



    Click here to watch video on Twitter
    Click here for video download



    新しい飾り

        フロントパネル上部のRajisanののロゴが入ったメタルトリムは、 何度もぶつけられたと見えてベコベコになっていました。 まああのゴミの山の一番下にいたくらいだから不思議ではありません。 むしろ回転式中波バーアンテナが壊れていなかったのが奇跡と思えるほどでしたから。

        せっかくここまで調子よくなったのだから、メタルトリムを作り直してあげましょう。 とはいえ私はこの手の細工がとても苦手。 薄いアルミ板を曲げるだけだからできそうだけれども、上手くできるかなあ。

        ラジオ本体を買った値段からすればそれにお金をかけてきれいにするのは正直バカげた行いに思えますが、 これはアルミ薄物加工の練習教材だと考えることにすれば無駄とは思えません。 なにか課題・目的・必要性がなければこういう作業を自分でやってみようとは思わなかったでしょうし。




        ホームセンターで0.3mm厚のアルミ板と、ワンタッチで開閉できるクランプを買ってきました。 アルミ板は店頭ですでにわずかに曲げられてしまっていて・・・ ならば値引きをお願いできたかも知れませんが・・・ その曲げが入ってしまった部分を使って、まずは工法試作。

        カッターで切り込みを入れてあれこれして、狙い通りの曲げになるよういろいろ試してみます。 なんとかなりそう。 90度曲げを5回繰り返すと金属疲労で曲げラインからきれいにぱっきりと切れてしまいます。 カッターの切込みを開く方向に1回曲げて、 次に逆方向に1回曲げる。 これできれいに曲げられそう。





        2回目のトライで、ほぼ狙い通りの曲げ加工ができました。 やってみれば案外できちゃうもんですね。

        でも残念、すごく単純なミスをして、 奥行寸法が数ミリ短くなってしまいました。 でもまあいいや、 使う分にはほとんど気になりません。 仕上がったラジオを売りに出そうとも思わないので、 これで行っちゃおう。





        できあがり。 すっきりしました。 いっときはひどい扱いを受けてほとんど不燃ゴミになりかけていた思い出は、 ダイヤルグラスのヒビとフロントパネルの塗装剥がれにしっかり残っています。 このラジオの歴史の記録。

        こころなしか調子もさらに良くなったような。






    世界が聞こえる

        なんら改造改善を加えていないMK-59ストック状態では、 14MHzのFT8受信は絶望的でした。 14MHzが聞こえれば世界中を聞けるかもしれないのにね。

        そこで、チート技ではありますが、 外部シグナルジェネレータを使ったRFキャリア注入法で14MHz FT8を聞いてみます。 うむ、結構聞こえる。

        局発の周波数ドリフト問題もBFOの周波数ドリフト問題も、 安定した外部キャリアを注入する方法なら完全に回避することができます。 しかし常時キャリアが受信されてしまうわけですからAGCが効いて受信機の感度は下がり、 微弱信号の受信は困難です。 キャリアレベルを下げすぎると、強力な信号の復調ができなくなります。

        最適なレベルを見出して、47時間受信させてみた結果が右。 なーんと、みごとに五大陸すべてが受信できていますよ。 北アメリカ東海岸とカリブは無感でしたが、 アフリカが複数聞こえているのはおどろきです。

        MK-59のAM受信回路には高周波増幅段はありません。 アンテナからの信号は同調回路を通り、 東光のFM-AMラジオIC TK10311に与えられます。 40年も前の低価格ラジオ・ラジカセ向けラジオICが、 遥か彼方のアフリカから我が家の庭に届いたごく微弱なエネルギーに反応しているというのは、 感慨深いものがありますね。

    2026-10-16 20mFT8受信トライ






    ラジサンでテレタイプ

        うん? なんか今日はテレタイプが多いな。 ちょっと調べてみたら、 JARL Worldwide RTTYコンテストやっているんですね。 なのでMK-59でテレタイプ聞いてみました。

        内蔵BFOを使用しウォームアップ30分後、 MK-59の復調はRTTYでなら実用になる程度に安定しました。 多少の周波数ドリフトはMULTIPSKのAFC機能が自動トラックしてキャンセルしてくれます。

        結構聞こえていますね。 右のスクショはお昼になり近場しか聞こえなくなってしまったときに撮ったのでちょっと寂しいですが。 4000Hzあたりに見えている破線はシグナルジェネレータでつくった7.035MHzのパイロット信号です。

        まあこの時間、聞こえるのは強いコンテスト局と、呼び出す局のうちいくつかで、 DX局からの信号はデコードできませんでしたけれど。 MK-59でテレタイプを聞くという実績をつくることができました。

    2026-10-18 テレタイプを受信する






    > 次の作業・・・ SSR-1つづき


    Go to Back to Radio Restorations
    Go to NoobowSystems Lab. Home

    http://www.noobowsystems.org/

    Copyright(C) NoobowSystems Lab. Tomioka, Japan 2026.

    2026-09-30 Page created. [Noobow9100G @ L1]
    2026-10-05 Released. [Noobow9100G @ L1]
    2026-10-06 Updated. [Noobow9100G @ L1]
    2026-10-13 Updated. [Noobow9100G @ L1]
    2026-10-16 Corrected typo. [Noobow9100G @ L1]
    2026-10-18 Updated. [Noobow9100G @ L1]