Collins 75S-1
Amateur Band Shortwave Communications Receiver
(1958) |
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コリンズ75S-1は10本の真空管と4本の半導体ダイオードを使用したアマチュアバンド用の受信機であり、
基本的にコリンズ32S-1送信機とペアにしてトランシーブ構成にして使用します。
水晶発振による第1局発、PTOによる第2局発で構成されたいわゆるコリンズ・タイプのダブルスーパーヘテロダイン構成であり、
水晶発振BFOとあいまってウォームアップ後のドリフトは100Hz以内という高い安定度を得ています。 第1中間周波数は3.055MHzを中心にした±100kHzのパスバンド。 第2中間周波数は455kHzで、SSB受信時にはコリンズ メカニカル フィルタが挿入されます。 独立したAGC検波、SSB/CW用プロダクト検波回路、S/N比の良い3極管による初段周波数変換など、まさにリファレンス機とよべる構成です。 操作はきわめてシンプルで、やたらとつまみの並ぶ同時期の ハマーランドHQ-170 と好対照です。 いっぽう増幅段の数だけ単純にみれば高周波1段・中間周波2段であり、特に強烈な印象を与えるものではありません。 |
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キャビネット上部のボンネットを開けてみると、少し埃がたまっているものの、状態は良好。
使用されている真空管のブランドはまちまちで、いくつか交換されているようです。
中央にオプション取り付け用のスペースが確保されているため、内部は案外さみしく見えます。
ネームプレートのシリアルナンバーは120。 かなりの初期型といえるでしょう。 シャーシ底面 の程度も良好。 一見するにユーザの改造は見当たらず、全てのキャパシタはおそらくノーマル品です。 配線はすっきりと美しい仕上げで、製造品質の高さがうかがえます。 |
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ところが・・・不具合はすっかり消えてしまいました。
BFOの出力は絶えず安定していて、すべての動作は正常です。
3日間電源を入れずにおいた後も不具合は再現しません。
おそらく電源を入れて使用しているうちにキャパシタが復活してしまったのでしょう。 見事に動作し、使用に支障をきたすようなトラブルもなく、清掃したくなるような汚れもない、 とあっては Restoration Project になりません。 「あ〜あ、コリンズ直っちゃったよ」とヨメにいうと、 「それなら困った顔しないわよ、フツーの人なら」。 そりゃそうだよなあ。 トラブルすら自己修復する、これがコリンズの凄さなんでしょうか? 2000-05-05 SSB受信音量小さい問題 自然治癒 |
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2021年10月、
八重洲FRG-7
の修理が一段落。
調子よくFT8を受信しているFRG-7を見て、
高一中二みたいな太古の真空管式受信機ではFT8のような新時代の短波帯デジタル通信受信は無理だよなあ、
と思いました。
受信周波数が時間とともにどんどんずれて、
しょっちゅうダイヤルを調整しなおさなければならないような安定性では安定したデジタル受信ができるはずがありません。 あ、でもまてよ、真空管式受信機とひとくくりにしてはいけない。 コリンズ、あいつらは別物だから。 ということで、75S-1をラックから降ろし、電源を入れます。 でも、前回電源を入れてからすでに21年経っただなんて本当? だれか嘘だと言って・・・。 キッチンのすぐそばに位置する中央研究所のメインワークベンチのラックに鎮座していた75S-1は、 実際フロントパネルのコントロール類が油埃汚れでべとついていました。 それに・・・ 全く何も聞こえません。 2021-10-19 21年ぶりに通電 何も聞こえず |
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ボンネットの中を見ると、うーん、入手時はもっときれいだったはずだけどなあ。
さすがに2年間カバーもかけずにラックに置いておいただけでは、
これだけのホコリとキッチンのオイルミスト汚れを受けてしまうのですね。
うん? ひとつだけ管頂部のゲッターが薄い真空管があるぞ。
以前の6BA6の時みたいにどういうわけかガスが抜けてしまったのかなあ? これはV7 6AT6です。 双2極・高μ3極複合管で、AM検波・AGC検波ならびに初段低周波増幅を行います。 基本的には家庭用5球スーパー受信機で定番の12AT6と同じ回路構成ですね。 ゲッターが薄くなるほどにガスが入ったのならヒータは焼き切れてしまうはずですが、 内部のヒータはあたたかくほのかな光を放っています。 少なくともヒータは断線していません。 まずはオーディオ段から。 AF GAINポテンショメータのホット側にオーディオラインレベルの信号を入れると、 75S-1は鳴り出しました。 オーディオ段は正常な様子です。 AF GAINポテンショに接点復活剤を噴射してくるくる回し、 ガリも解消。 |
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全く何も受信できないのはEMISSIONスイッチとBANDスイッチの接触不良でした。
接点復活剤を使ってスイッチをカチカチ回すにつれ、
コリンズは次第に調子を取り戻し、受信動作し始めました。 2021-10-20 EMISSION / BANDスイッチ接点洗浄 受信動作開始 21年前に確認できていた故障 - SSBでの復調レベル低い - がひきつづき発生していることもわかりました。 プロダクト検波管のカソード電圧を測定するために オシロスコープ とデジボルをつないでいろいろ調べていると、 つないだプローブを軽く引っ張ると カソードに重畳しているBFO信号振幅が突然高まり、 同時に受信音量が大きくなることがわかりました。 お、これは真空管ソケットの接触不良だったか? 真空管を抜いてみるとピンには顕著な汚れやサビはなく、 また真空管ソケットに接点復活剤をかけても状況は変わらず。 さらによく見てみると、これだあ! プロダクト検波管のBFO信号入力用セラミックキャパシタのリードワイヤが、 真空管ソケットのセンターピンに接触していました。 セラミックキャパシタの足を曲げて接触を回避すると、 プロダクトディテクタは安定してSSBを受信し始めました。 工具さえ不要な修理! しかしまあ、この故障は1999年3月に気がついて以来、 修理に22年を要したことになります。 なんとも。 2021-10-20 SSB受信不調 修理完了 |
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ゲッターが消えてしまっている6AT6は無条件で交換してしまおうと思ったのですが、
真空管の在庫を入れた段ボール箱はずいぶん奥まったところに入っていて、
引っ張り出すのはかなり億劫。 6AT6を引き抜いて布で汚れを落として見てみると、 なあんだ、ゲッターは管頂ではなくて管側面に施されているんですねこの管は。 実機の動作はAM検波もAGC動作もオーディオ段も正常と思われるので、 この6AT6も正常でしょう。 交換はせずに続投。 2021-10-25 6AT6点検 |
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電源投入時、真空管が温まるまでの間Sメータは振り切れます。
これは正常な挙動。
しかし真空管が温まると、メータはマイナス方向に大きく逆振れしています。
信号はそれなりの感度で受信できているのですが、メータはマイナスから動こうとはしません。 調べてみると、Sメータゼロ点調整ポテンショメータの接触不良でした。 接点復活剤を使ってくるくる何回も回して、復活。 Sメータのゼロ点を調整しました。 シグナルジェネレータ40dBuでS=9を示すように合わせます。 ジェネレータ出力を60dBuに上げると、メータは60dBを示します。 おお、さすがだ。 2021-10-25 Sメータ指示不良修理 ゼロ点調整 |
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次第に調子を取り戻してきた75S-1、
でもどうやらメインダイヤルの目盛りがずれているみたいです。
シグナルジェネレータを使って調べてみると、
0〜200kHzのメインダイヤル位置によらずおおむね7〜8kHzほどずれています。
8kHzのズレはFRG-7ならダイヤルのひと目盛り以下でしかありませんが、
75S-1のメインダイヤル1目盛りは1kHzです。
8kHzのズレというのは右の写真でわかるようにとても許容できないズレです
(写真では7.000MHzを受信中。ダイヤルは0に合うべきですが8になってしまっています)。 この傾向はどのバンドでも同じなので、 VFOの発振周波数がずれてしまったのでしょうね。 ダイヤル位置によらずおおむね一定のズレということは、 VFOの直線性には問題がありません。 マニュアルにあるとおり、ダイヤルとVFOシャフトを固定しているいもネジを緩め、 ダイヤル位置をずらせばOKです。 2021-10-25 KC DIAL目盛りズレを確認 |
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ところがこのいもネジを緩めるための適切な工具がありません。
精密ドライバでなんとかなるかなと思ったのですがうまくいかず。
無理に回してねじを痛めてしまうのは避けなくてはなりません。
コリンズのメインテナンスについて書かれた本を読むと、
「コリンズを整備するならブリストルレンチを揃えておけ、Weller Xcelite 99PS60Nが定番」
とあります。
買っておこうと思って調べたら、安心できるショップでは海外からの取り寄せで1万以上もします。
うーん、代替品で試してみようかなあ。 発注した翌日に届いたビットツールを使って試してみると、 このネジは菊型ビットではないことがわかりました。 138ピース入りのツールのビットをいろいろ試したら、 2番の一文字ビットで回せることがわかりました。 締め付けはきつかったので、昨日精密ドライバで試したときは固くて緩められなかっただけだったみたいです。 |
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ねじを緩められれば作業は簡単。
ダイヤル中央の100kHz位置で目盛りを合わせました。
ダイヤル両端の0と200kHz位置では0.7kHz程度のズレが出てしまいますが、
十分に実用範囲内なので、VFOのリニアリティ調整は行わず、調整完了としました。 可能な限りのリニアリティ調整をしたとしてもダイヤル全域でひと目盛り1kHzの半分の精度でぴったり合わせるというのはなかなか困難なこと。 75S-1のダイヤルにはヘアラインの位置を左右に調整できる小さなつまみがついています。 内蔵100kHzクリスタルキャリブレータをONにし、 メインダイヤルの0 / 100 / 200 位置のうち目標周波数に一番近い位置を選んでキャリブレータ信号にゼロビートを取り、 ヘアラインを合わせれば、 0.2kHz程度の精度で周波数を読むことができます。 すごいね。 右の写真は7.074MHz USBのFT8を受信しているところ。 目盛りがぴったり合って気持ちいい! 2021-10-26 ビットツール購入 KC DIAL目盛り合わせ |
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75S-1のVFOにはサイドバンド周波数シフト機能があり、
LSBのときとUSBのときとでVFO発振周波数をシフトさせます。
これは共振回路に入った小さなトリマキャパシタを、
電圧制御のスイッチングダイオードで有効にしたり無効にしたりすることによって行います。
調整がうまくいっていれば、LSBでゼロビートを取ったVFO位置で、USBでもゼロビートになります。 試してみるとほんのちょっとゼロビート位置がLSBとUSBとでずれていましたので、 オペレーションマニュアルの手順にしたがって周波数シフト用トリマC308を調整しました。 結果、LSBとUSBでのゼロビートダイヤル位置がぴったり同じになりました。 いい感じ。 2021-10-26 VFOサイドバンド周波数シフト量調整 |
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というわけで、生産から63年が経過した真空管式受信機は、
快調に最新のデジタル通信モードであるFT8を受信しています。
一度ダイヤルをセットしてしまえば、
コンピュータの画面に世界のあちこちからの信号が表示されます。
使っているのはたかが数メートルのビニール線アンテナだし環境ノイズもひどいからそんなに大したところは聞こえてこないけれど、
それでも東ヨーロッパからシベリアから中国大陸、東南アジア諸国、アラスカ・アメリカ西海岸・ロッキー山脈からの信号がつぎつぎに。
たった3kHzの帯域幅の中で短い送信タイムフレームに世界のあちこちからの信号が同時に入ってきて、
それらが一斉に表示されるというのはほんと面白いね。 |
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3.620MHzでファクシミリ信号が強力に入感していたので、
ファクシミリデコーダをNoobow9100Fにインストールして受信してみました。 Wikipediaを読んで今知ったのですが、 気象庁の遠洋船舶向け気象無線ファクシミリサービスが開始されたのは1958年、 この75S-1が発売されたのと同じ年だったのですね。 受信機も通信形式も1958年のテクノロジーは、 コンピュータの画面に小笠原に接近している台風の様子を描きだしました。 モノクロのこんな低画質の画像を1枚伝送するのに20分近くかかります。 それでもテレビも見えずラジオも聞こえず短波だけが頼りの大洋の真っただ中、 この天気図が手に入るだけでどれだけ航海士の救いとなったことか。 75S-1背面のCW SIDETONEジャックは、 送信機と並べてトランシーブ動作させる際にCWサイドトーン信号を入力して、 75S-1につないだスピーカから聞こえるようにするためのものです。 このジャックは実はAF GAINのポテンショメータのホット側にキャパシタを介してつながっているので、 75S-1の受信中はここにボリューム位置によらず一定音量の音声信号が出ています。 このジャックをPCのアナログオーディオライン信号入力に直接つなぐだけでFT8もFAXもでコードできて、 とても便利。 その一方、ここから音声信号を取り出すと、75S-1スピーカからの音量はかなり小さくなります。 AM検波ダイオードからの音声出力ですから、ドライブ能力は十分とは言えませんね。 |
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75S-1のアンテナジャックにはRCAジャックが使われています。
受信機だし短波帯だしそれで充分はあるのですが、
ちょっと拍子抜けな気がしますね。 問題は、複数あるRCAジャックのうちこのアンテナジャックだけがとても緩くて、 しょっちゅう接触不良を起こすのです。 センターピンの挟み込みが弱いばかりでなく、 グラウンド側の外周径もほかのジャックに対してわずかに細くなっている様子。 これ、なんでなんだろう。 ジャックそのものを交換したいところですが、 ジャックはシャーシにリベット止めで取り付けられているので、 リベットをドリルで揉んで取り外す必要がありますし、 なにしろこのジャックのシャーシ内部側は配線が他の真空管受信機では考えられないほどに配線が密集しているのです。 とても気軽に交換できるものではありません。 交換したくないのであればシャーシ内側でこのジャックのセンターピン受け金具を軽くラジオペンチで締めようと思ったのですが、 工具などとても届きません。 ので、電源コネクタを取り外して、できたスペースからラジオペンチを入れて作業しました。 問題はこの電源コネクタを元に戻す作業で、 対角2箇所で止めているビスはシャーシ内側にナットをかけねばならず、 そのナットを取り付けようにも指先すら入らず。 1時間以上も悪戦苦闘して、最後は先が曲がったピンセットとビニールテープを組み合わせて、 ようやく組付け完了。 75S-1のこの付近のシャーシ内部の混雑具合と整備性の悪さには閉口しました。 2021-10-27 アンテナジャックピン受け部かしめ作業 |
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本機はフロントパネルもシャーシも、入手時はさほど汚れていないように思えたのですが、
じっくり見るとずいぶんとヤニで汚れています。
1960年代はみんなタバコ吸ってたからね。
不思議じゃありません。 シャーシ上面は作業しながらちまちま清掃してきたのですが、 今夜はフロントパネルを清掃。 取り外してたっぷりのお湯とシンプルグリーンと行きたいのですが、 パネルを知り外すのはかなり面倒そうだったので、 ノブだけ外してシンプルグリーンフォームで拭き掃除。 写真は右半分だけ作業したところ。 写真でもはっきり違いが判りますね。 シンプルグリーンをかけるとノブからも黄色く汚れた洗剤がポタポタと。 組みあがった75S-1はシャキッとしました。 気持ちいいね。 |
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1958年、同時期の他社モデルに比べてコリンズが圧倒的に優れているのが周波数安定度でしょう。
この時代の真空管受信機の受信周波数は10分かそこらで、
ものによっては数分のうちに動いてしまい、しょっちゅうダイヤルを微調整する必要がありました。 75S-1は第1局部発振周波数は水晶発振、BFOも水晶発振とし、この2つの周波数変動をほとんど無視できるものにしています。 残る第2局部発振周波数はLC同調によるVFOでありここがいちばん周波数変動の原因となりますが、 ここを受け持つコリンズ70K-2 オシレータ ユニットは、 当時の最高レベルの安定度を達成しています。 75S-1のVFO周辺回路には6U8A 双3極管の片側の3極管を使ったカソードフォロワバッファがありますが、 これはVFOユニット出力を隣に置いた32S-1送信機に供給するときに使うもので、 75S-1を受信機単体で使う場合はこのカソードフォロワはなんの役もしません。 70K-2 オシレータ ユニットの出力はバッファなしで直接第2周波数変換管6U8A第1セクションのカソードに注入されています。 さらにこの受信機には定電圧放電管など電源電圧安定化のための仕組みを持っていないことを考えると、 このオシレータ ユニットがいかに完成度の高い、優れた基本性能を持つものであるのかがわかります。 それではさぞかし70K-2オシレータ ユニットはすごい回路なんだろうと思いきや、 回路的には6AU6 5極管を1本使っているだけのシンプルなもの。 回路は決して奇抜でも複雑でもない、それでいて非常に高い基本性能を出すというのは、 これぞ技術の粋、と思わずにいられません。 ということで、75S-1の周波数安定度のスペックにある「ウォームアップ後100Hz以内」を実測してみることにしました。 受信機を28.600MHz USB受信にセット、シグナルジェネレータで28.600MHz無変調信号を出力。 受信機の電源を入れ、真空管が暖まって受信動作を開始したらただちに28.600MHzにゼロビートをとり、 時間経過とともにシグナルジェネレータ側で周波数を微調し、ゼロビートをトラックします。 結果、受信動作開始後12分でゼロビート周波数は28.599.6MHzまで変化し、そこで安定しました。 0.4kHzほど変化したことになります。 電源投入からの変動はわずかそれだけ、ということです。 AM受信ならば「朝になって電源スイッチを入れたら昨日の晩聞いていた局がそのまま聞こえている」わけです。 受信周波数の変化は続いているのですが、 ラボのシグナルジェネレータ、目黒測器MSG-2161は周波数設定は0.1kHzステップが最小で、 かつ出力周波数は±100Hz程度でふらつくことがあります。 なのでこれ以上の測定には精度が不足。 しかしラボには1MHz以上の周波数を高精度に発振できるシグナルジェネレータはありません (さすがにそろそろ一台欲しくなってきましたね)。 そこで今度は別の方法を試しました。 75S-1の受信周波数を15.000MHz USBにセット、内蔵100kHzクリスタルキャリブレータをONにして、 オーディオ出力ビートが1000Hzになるようにメインダイヤルを合わせます。 オーディオ出力を 岩崎通信機SC-7202ユニバーサルカウンタ につないで、オーディオビート周波数の変化を読み取っていきます。 この手順で、75S-1電源投入後30分経過した時点から測定記録を開始。 結果は右。 30分経過 (電源投入から1時間経過) の時点までに、ビート周波数は120Hzほど変化し、 その後は逆方向に変化しています。 電源投入して1時間経ってからの周波数変化は100Hz程度だ、ということですね。 スペック通り、といえそうです。 このくらいのわずかな変化になってくると、室温変化の影響が見えてくるようでしょう。 2021-10-30 受信周波数ドリフトを測定 |
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シンプルグリーンフォームとお湯で洗ってさっぱりしたケースに組み込んで、
作業完了。
しかしまあ、何度でも言っちゃうけれども、
Sラインはハンサムだなあ!! 2021-10-31 ケース洗浄 組付け 作業完了 |
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