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Radio Restoration Projects

SONY CF-1480 "Studio 1480"

Radio Cassette Corder
(1974)

Yome enjoyed music when she was an elementary school student some decades ago with this clean and user-friendly radio cassette recorder. Its circular dial has two red LEDs which light when the station is tuned. This simple idea provides ease and confortable to the tuning operation, making the radio quite enjoyable.


SONY Studio 1480



ぴかっと赤く光るんだよ

    これはママが小学生のときの愛機。 実家から引き上げてきたこのラジカセをママはポゴに見せて、 「これねー、ダイヤルを回して放送局に合うとぴかっと赤く光るんだよー。」 でもまだ自分でラジオを聴くことはないポゴには、 パパがしょっちゅうやっているのを見てはいるのですが、 自分でダイヤルを合わせるという作業は実感がわかないようです。

    私はといえば小学生の頃はラジカセは買ってもらえず、 しかし親戚のStudio1780を長期借用して愛用していました。 マイクミキシングコントロールとレベルインジケータがあってオリジナルテープがつくれるというのが"Studio"シリーズの名前の由来。 1780には2つの入力レベルコントロールがあり、実際何本もドキュメンタリープログラムのようなテープを作りました。

    スタジオシリーズ中でのエントリーモデルであるStudio 1480は、 機能面から言えばライン入力とマイク入力をもち、レベルコントロールは1系統。 オリジナルテープつくりのためには最小限の機能といったところです。 1480はテープ編集よりもむしろ、深夜放送を聴くようなカジュアルユーザに向けたもので、 最大の特徴はその円形ダイヤル。 直径線が入れられたディスク型ダイヤルは180度回り、 上半分がFMのダイヤル、下半分がAMのダイヤルになっています。 ディスクダイヤルにはFM用とAM用の2つの赤色LEDがあり、 放送局に合って信号強度が高くなるとぴかっと光るようになっています。 なんともシンプルなギミックだと思いながらも実際に使ってみると、 これが実に使いやすい!! FMとAMとどちらの目盛りを見るべきかを間違うこともないし、 ダイヤルとチューニングインジケータを交互に見やる必要もありません。 ダイヤルを合わせることそのものを楽しめるように工夫した、 とソニーは広報資料に書いていますが、 その狙いは見事に成功したといえるでしょう。 このラジオならダイヤルあわせが本当に楽しい!!

    製造から38年が経過したCF-1480は、 スイッチ・ポテンショメータ・バリコンの軽度な接触不良があっただけで調子よく鳴り出しました。 ご自慢のLEDチューニングインジケータも健在で、快調。 カセットテープドライブは、モータは回るものの不動です。 まあこれは当然。 キャプスタンも回っていませんからベルト切れは開けるまでもなく確定。





さて直るかな

    スタジオ1480が中央研究所にきてはや2年。 ポゴが自分で音楽を聴くようになったらこれを譲ってあげようかとも思いましたが、 ポゴは小学5年の秋に買ってもらったSONY NW-F880 Walkman Fと専用ドックのコンボを使うようになりました。 パパ・ママがその昔FMのエアチェックを楽しんだように、ポゴはYouTubeでお気に入りの曲を探してダイレクト録音ケーブルでWalkmanに取り込み、 専用のWindowsアプリケーションであるX-appliで曲名を編集したりして楽しんでいます。 ポゴはラジオダイヤルをチューニングしたりカセットテープのラベルをつくったりする楽しみは知らないまま大きくなってしまうかな。

    さて、思い立って1480のテープドライブを直してあげよう。 スクリューをドライバで緩めると、背面カバーは簡単に開けることができます。 プリント基板は3つ。 一番大きいのがテープ回路とオーディオアンプをもつメイン基板、つぎにAM-FMラジオ基板。 そしてなにか後で追加したような小さな基板は、そうか、これがダイヤル盤のLEDを点灯させる回路のようだ。 ラジオ基板はおそらく他機種と共用なのでしょう。 見たところこのラジオは全てディスクリートトランジスタで構成されており、ICは使われていないようです。

    テープドライブのサービスをするためにはメイン基板を取り外す必要がありますが、 この基板、相互接続ワイヤがはんだ付けで取り付けられていて、 ねじを緩めただけでは基板を動かすことができず、どうにもドライブにはアクセスできません。 配線の様子を写真に撮影した後にはんだこてを使ってワイヤを数本とりはずし、 メカに指先や工具が届くようにします。 これは面倒だな。

    使われているベルトは2本。 モータからキャプスタンフライホイールを駆動する長いベルトは切れていて、 モータプーリやフライホイールに巻き付き残っていました。 ゴムは液化する一歩手前という感じで、 一部こびりついています。 ツールで除去しておきましたが、ひょっとするとワウフラッタに悪影響を残してしまうかもしれないな。 フライホイールとリール駆動プーリーを接続するベルトは切れていませんでしたが、 伸びきってしまっていてテンションはゼロ。 まあ2本とも交換してやればすぐ直りそう。 さて交換用ベルトを・・・と思いましたが、 ベルト一式は QT-C300 SEGNO の修理のために第3研究所に持って行ってしまっていたのでした。 来週に持ち越し。 今日のところは内部にたまったホコリを清掃するだけ。





テープは走るようになったけど

    秋晴れの週末、でもここのところの心労からの回復のために今日はのんびり昼寝して、午後はスタジオ1480を修理。 在庫ベルトはちょっと太過ぎ・きつ過ぎかも。 メイン基板を取り外したためにちょっとモータを回してみて、ができません。 指でフライホイールをくるくる回してテストしてみると、あれ、テープカウンタを駆動するベルトもあるんだ。 そしてこれも延びきってしまっています。 在庫品にちょうどいいのがあったので交換。 でも、どうにもFFボタンがうまく動きません。 PLAYとREWができればまあ使い物にはなりますが、ちょっと残念。

    さて、内部の清掃を済ませてメイン基板を半田付けしてテストすると、 うむむ、なんだかテープはひどい音です。 回転ムラのせいなのか、ヘッドのアライメントのためなのか、それともテープイコライザアンプの故障なのか? 低音も高音も出ているのですが、形容しようのない変な音。 ラジオは良く鳴りますが、録音再生切り替えスライドスイッチの接触がときおり不良になり、 完全な状態というにはいまひとつ。 さらにじっくりと取り組む必要がありますが、こうしてラジオをいじっていても大うつ発症直前の強烈なストレスからは逃れられず、 今回はここまで。 いったんキャビネットを閉じて、いつか事態が好転し、時間を気にせず取り組めるときが来ることを祈ります。






つづく・・・


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Sep. 06, 2014 Page created.
Sep. 08, 2014 Prepare to publish.
Jan. 24, 2015 Retouched and published.