Yupiteru 50-H5
Hands-Free Communicator |
このトランシーバはその後エンデューロレースやエコノパワー燃費競技などのモータースポーツ参加時にインターコムとして活躍しました。
もっとも通信可能距離はせいぜい500メートルで、出力を25mWのエクストラ ローに絞ったアイコムIC-T31にさえ遠く及ばないものでした。
お互いが離れすぎて通信できなくなったものの大きく腕を振った身振りで意思が通じたことさえあり、
大声を出すよりは便利、といったシロモノです。 でもなにかにつけ便利に使え、シリコンバレー時代も帰国後も車に積みっぱなしでいつでも使えるようにしてありました。 が、2003年にテストしたときうまく通信できないことがわかり、修理仕掛かり品として第2研究所送りになっていました。 2005年のJARL群馬支部大会のフレアマーケットで同一モデル50-H5のペアが安く売られていましたので、 少なくとも部品取りには使えるだろうと思い買っておきました。 ヘッドセット ケーブルに梱包材の発泡スチロールが付着するなど外観は私のユニットより劣りますが、 テストしてみると2台とも正常に動作。 TS-600 の修理が完了して全機能正常となったので、 6mつながりということで今度は調子の悪い50-H5のペアを第2研究所から引っ張り出して調べてみました。 すると、一台のユニット、シリアルナンバー5004648の受信機能が時たま不能になる、ということがわかりました。 ショックを与えると回復することがあるので、接触不良の可能性が大です。 シリアル5004642の動作は正常でした。 |
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最初はケースの開け方がわからず、ケースを壊す覚悟でいましたが、
実は背面のベルトクリップの下にネジが隠れているだけで、これに気づけばケースは簡単に開けられます。 本機のすべてのコントロールとコンポーネントは一枚の片面基板に実装されています。 基板外への接続は、電池ボックスとアンテナつきヘッドセットのみ。 出力10mWとはいえ水晶PLL制御で、部品点数も少なくなく、 さすがにおもちゃのトランシーバとは一線を画す作り。 まあAM-FMトランジスタラジオと大差ない、とも言えますが。 ちなみに製造国は韓国です。 もしみすぼらしい筐体の50-H5があったら、 小さなパワーアンプやSメータを追加して小型のデスクトップQRPモデルに仕立て上げると楽しいかもしれません。 もしそうしたら、次は51.000MHzのFMコールチャネルも使えるようにしたいと思いだすかも。 なにしろこのトランシーバは、知らない人からの電波を受信したことがただの一度もないのです。 そんなんじゃやっぱりアマチュア無線機とは呼べないよ・・・。 |
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この手の不調には、まずはいわゆるウィグル・テスト、
つまり内部部品をぐねぐね揺すったり、基板の一部に力を入れたりして様子を見るのが一番です。 するとさほど経たずに、基板中央部の素子を揺すったり力を入れたりすると故障が発生したり回復したりすることがわかりました。 基板をよく見ると、半田が外れかかっている部分がみつかりました。 接触不良箇所はこの一点だけではなさそうだったので、この近辺の半田付けポイントに一通り半田こてをあててみました。 結果、受信動作は完全に安定しました。 回路の動作原理など一切理解することなく、修理は完了。 いったん直ってしまうとそれ以上回路を調べる元気が薄れてしまいます。 あーあ、せっかくPLL回路を学べるチャンスだと思ったのに。 いまや50-H5は手元に4台もあるんだから、どれか1つ壊れてくれないかなあ。 |
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