NoobowSystems Lab.

Radio Restoration Projects

ICOM IC-551
50MHz All Mode Transceiver
(1978)



分岐点のちょっと先に

    高校1年生の冬、IC-502で移動運用してみたくてスズキTS-50を買いました。 2mFMの無線機 マランツC-88と12Vのバッテリ、 それに手作りの昇圧充電回路(ハスラー50 8型は6V電装でした)を組み込んだサイドボックスをつけて遠く伊勢志摩までソロツーリングもしましたが、 そこで知ったのはモーターサイクルライディング自体の強烈な楽しみでした。 ときに痛い目や危険にあいながらも、自力で険しい峠を制覇することができたときの征服感はあまりに甘美で、 サイドボックスを外されて本来の身軽さに戻ったハスラーで近場の山という山を走り回るようになりました。

    そのまま無線と電気通信の世界に進む道もあっただろうし、 当時中古で同級生から買った東芝EX-80は、出始めたばかりのマイクロコンピュータの世界に進むルートを目の前に示していました。 が、結局その後シリコンバレー駐在を命じられるまで、自分の人生はモーターサイクルという軸を中心に回転していました。

    モーターサイクルとオートモーティブ エンジニアリングを選んだのは間違ってはいなかったとは思っていますが、 しかしそのまま無線を続けていたら今頃は大ベテランになれていただろうし、 現在の職種も全く違っていたのだろうと思います。

    で、あのときの三叉路を違うほうに進んでいたなら・・・ おそらくこのモデルとも付き合っていたに違いありません。 ありえた過去を知りたくて、アメ横のショップで委託販売のIC-551を見つけたとき、 ためらいは全く感じませんでした。

即運用可能

    オークションはもちろんのこと、委託販売されている中古品も、 たいていは使ってみないとわからないような不調または故障があるものです。 IC-551に関するウェブページをサーチすると、多くの方がいろいろな故障の修理に奮戦されています。 当時の最新デバイスや回路を使っていることもあり、年月が経ってからのトラブルは起こしやすいモデルのようです。 が、このIC-551は電源をつなぐと即動作を開始しました。 故障らしい故障がありません。 これではRestoration Projectのカテゴリに入れておくのはヘンだなあ。 まあ、使っているうちにどこか壊れるだろうから、いいだろうね。

つづく・・・


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Mar. xx, 2006 Acquired the IC-551.
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