開局!!
新品のIC-502を箱から取り出してすぐ、マイクをどこかに隠しておくように母親に頼みました。
マイクを取り付けておけば、局免が届くのを待てずに電波を出してしまいそうに思えたからです。
そしてとうとう待望の免許状が届き、出してもらったマイクをつないでの初交信・・・。
あのときに匹敵するドキドキはもうこの先ないのかもしれません。
リニア・アンプもつけず、平屋の屋根上1.5mに上げた3エレ八木だけでは良い成績を期待すべくもなく、 もっぱらローカルおよび移動運用局との交信でしたが、 ひとたびEsが出れば北海道も九州も交信できるし、 またローカルOMにも親切に指導していただき、6mSSBは本当に楽しく、すばらしいバンドでした。 --- もういちどここからやり直そう。 |
そう考えていたら、IC-502の出物がありました。
痛みもあまりなく、問題となる欠品もありません。
長大なホイップアンテナも健在です。 もしこのIC-502が壊れていて、それを直してQRVできたとしたら、 ただ使っていただけの中学生の頃よりひとまわり進歩したぞ、 と自負できると思ったのですが・・・ 2代目IC-502は30年の時を感じさせないほどあっけなく、 正常に動作しはじめました。 マイクロホンは付属してきませんでした。 秋葉原でサイズも雰囲気もIC-502によく合う中古のCB無線機用ハンドマイクを買ってきました。 コネクタもピンアサインを含めどんぴしゃです。 PACEのネームプレートを剥がして、ICOM(古いロゴ)を入れることができればいいなあ。 外装を清掃し、ホイップアンテナをコンパウンド入りクリーナで磨きピカピカになったら、 まるで長い旅に出ていた自分のリグが戻ってきたみたいです。 あ、そうだ、右側サイドカバーにサンハヤトのレタリングで自分のコールサインを控えめに入れてたっけ。 残念なのは、あのときのコールサインが今は使えない、ということ。 |
送信機系統図 (PDF) 送信機系統図 (OpenOffice) |
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雨上がりの公園の東屋のテーブルの上にIC-502と小さなログ帳を置いて、
育児しながらのQRVを楽しみました。
Esがいったん開ければ、弱りかかった電池での2W出力と内蔵ホイップアンテナで鹿児島とローカル局のようにQSOできる、
というのはまさに6mの醍醐味。 おっと、今度は8が開けたみたいだぞ。 でも「ぱぱー、ぶらんこおしてー。」のリクエストにリグの前を離れます。 設備の良い局からのパイルがひととおり収まるまでコンディションが持つといいなあ。 しばらくブランコやシーソーで遊び、IC-502に戻ってみると、天塩も網走も相変わらずに強力。 そろそろ呼んでみようかな。 ところが「ぱぱー、すべりだいやろー。」「ぱぱー、おしっこー。」「ぱぱー、おすなばー。」 そうこうするうちにEsは急速に弱まってしまいました。 ・・・・ ダイヤルの読みの狂いを計ってみると、右表のようでした。 ずれを考えながらダイヤルを回したり計算しつつログに書き込むのも面倒なので、 ジャクソン・ブラザーズのシャフトのネジを緩めてダイヤル目盛を再調整しました。 ダイヤル盤と赤色ヘアラインが密着していないIC-502では読み取り精度はどのみち期待できませんが、 それでも調整後は実周波数を誤差10kHz以内で読み取れるようになりました。 IC-502のマニュアルには減速ドライブは2段変速と書かれていますが、 私の最初のIC-502もこの個体も減速比固定のドライブです。 VFOにキャパシタをひとつ追加してVFOのカバー周波数を狭くしパンドスプレッド化する、 という改造記事がありました。 たしかに50-51MHzをカバーする必要性は感じられませんから、 50.0-50.5MHz程度に狭められればチューニングもずっと楽でしょう。 しかし電池動作のポータブルとは思えない安定度のこのVFOを開ける勇気と自信がまだ私にはありません。 |
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Dial Accuracy before alignment. After the dial was readjusted, actual frequency can be read from the dial with error of 10kHz or less. |
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SSBでの送信でパワーが出ないことがあり、だんだん頻度が増え、やがてほぼ常時送信不能状態になってしまいました。
やはり車の中に積みっぱなしというのはまずかったなあ。 最初は収納時にきつめの曲げが入るマイクコネクタ取り出し部の接触不良を疑いましたが、 そうではなくてCW-Tスイッチの接触不良でした。 相変わらずCWが苦手な私はこのスイッチを使うことはなく、それゆえ気がつくのに少し時間がかかりました。 スイッチをパチパチと何べんも切り替えたところ接触不良はほぼ解消。 このまま様子を見ることにします。 いつでも使えるときに使いたいから、と車載しっぱなしにしていましたが、 これ以上痛めるのもかわいそうなのでラボ室内に引き上げることにします。 送信テストは送信状態にしただけで電源ランプが消えてしまうほど弱った乾電池で行いました。 これほど弱った電池では、本体のメータはわずかに振れるのみで、SWR/パワー計の読みでは200mWほどしか出ていません。 マイク入力をさらに上げると300mWほどは振れますが、 音質はかなり悪化します。 開局当時は弱った電池でがんばって大声を張り上げていたりしましたが、 ずいぶんひどい音で各局に迷惑をかけていたのかもしれません。 |
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Sメータはやはり振れすぎ。
景気よく触れるほうがやはり気持ちいいから、前のオーナーがトリマをいじったのかもしれないし、
あるいは経時変化かもしれません。
ともかく、メータ ゼロとメータ フルスケール調整トリマをいじり、
おおむね妥当な振れに合わせました。
正確にはシグナルジェネレータを使ってあわせこむべきですが、
今回はIC-7000MでちょうどS=9を示しているオール群馬コンテスト参加移動局を受信し、
IC-502でもおよそS=9になるように合わせました。 2009/05/16 Sメータ調整 |
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