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Zen and the Art of Motorcycle Maintenance
An Inquiry Into Values
Robert M. Pirsig
William Morrow and Company Inc. 1974 ISBN 0-688-00230-7


Zen and the art of motorcycle maintainance ・・・という本を君は読むべきだ

    と、勤務先での英会話クラスの先生に言われたのがもう10数年前。 あのころはまさか仕事で英語を毎日使うようになるとは思わなかったし、 まして一時的にせよ米国に住むことになるなんて想像すらしませんでした。 上級という名のついたクラスでしたが、今から考えれば生徒は全員サバイバル・イングリッシュの域を出ないレベルでしかありませんでした。 その頃はどっぷりモーターサイクルに浸りきった人生でしたから、 英会話クラスの先生ともモーターサイクルの話をしたりしていました。 すると先生がこの本の書名をあげ、私に読むように勧めたのです。 「今の君には言葉がちょっと難しすぎるかも知れないが、そのうち必ず読むといい。 日本語訳もあるそうだから、なんなら日本語版でもいいだろう。」

    どうやら哲学書のようなことは聞いていたので、理屈っぽくて難しいに違いない、とその後読むことはありませんでした。 ですが、シリコンバレー勤務中にやはりコントラクト・エンジニアからこの本は読んだかと聞かれ、 さらに先日ヨメが会社の英会話クラスの先生から「あなたのご主人はその本を読むべきだ」と言われたらしく、 こりゃいよいよ読まねばならないようだ!

    abebooksのウェブサイトをサーチしたら アイダホの古本屋 に在庫があり、取り寄せました。 ようやくSFのペーパーバックをなんとか読めるようになった程度でしかない私に果たして理解できるのやら。 でも何ページか読んでみると使われている言葉は意外にも平易で、これならなんとかなりそうです。 ただしこの本には副作用もありそうです。それは数年間抑え込んでいたモーターサイクル熱の再燃・・・。

先生、読み終わったよ

    導入部の、幹線道路を避けて息子とともに西へ向かうオートバイのシーンと、 それにつづくクラシックな物の見方・ロマンティックな物の見方の部分を過ぎると、 話はしだいに難しくなってきました。 辞書を使う必要も増し、 北海道へ向かうフェリーのラウンジでSharp Zaurus PI-3000の英和辞書を使いながら読み進めますが、 読むペースは一向に上がりません。
    いつも手軽に持ち歩けるサイズではなく、 その後読書のためのまとまった時間もほとんど取れなくなり、 しばらく読み進められずの状態でした。 この手の本を読むにはなにしろ心のゆとりが必要ですが、 それが得られない状態が数年間続きました。
    2006年も末になり、ようやく状況が落ち着き始めたので、 寝る直前に読み進めることにしました。 ポゴと一緒の寝室なので読書灯は使えませんが、 ありがたいことにこの本のフルテキストがウェブで公開されているので、 ダウンロードしてSharp Zaurus SLC-860のHancomm Wordに移し、 電子ブック的にフトンの中で読みます。 英会話レッスンの先生に勧められてから18年も経って、 ようやく読み終わりました。



Full Text: Zen and the Art of Motorcycle Maintenance

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Feb. 03, 2007 Updated.