Absolutely Mad Inventions Compiled from th records of the United States Patent Office A, E, Brown and H. A. Jeffcott Jr. (C) 1932 Copyright renewed 1960 Dover Publications Inc. ISBN: 0-486-22596-8 Currently available as : World's Wackiest Inventions |
この本は1932年に刊行されたものの再版で、
1800年代の終りから1900年代初頭のなかから約60の特許をピックアップし、
見開き2ページの左にオリジナルの説明図、右ページにオリジナルの説明文の抜粋を掲載したものです。 それなりの量の英文を読んで調べろ、と会社で初めて命令を受けたのはやはり特許調査でした。 ただでさえ英語なんて普段読まないのに、特許の文章は独特な言い回しで、かなり苦労した覚えがあります。 本書に掲載されている古い特許では、説明の文章は現代の特許の文章に比べるとやや平易な言い回しのようですが・・・
・・・ここに示した発明により、機械式のエンジン、プロペラならびに操舵装置は、空を飛ぶ種の鳥類、たとえば
1羽あるいはそれ以上の鷲、ハゲワシ、コンドル等によって置き換えることが可能である。
付属書に明記された装置配置により、その種の鳥類が生来有している飛翔能力を最大限に活用することが可能になっている。 図中のpに示したコルセットあるいはハーネスは、適用するべき鳥類の体型に合った適切な形状を有する。・・・ 気球が空中に浮くと、気球に懸垂されたゴンドラdに搭乗している乗員がハンドルを回すことにより鳥を偏向させることができ、 気球の進行方向に鳥の向きを合致させること、あるいは気球の進行方向とは異なる任意の方向に鳥を偏向させることが可能となる。 一方でローラーを操作することにより鳥を上向き/下向きに任意に偏向させることが可能である。 この装置配置により、乗組員の意のままの方向に鳥の推進力を転向させることが可能となり、 ひいては気球を前進・後進・右方向・左方向ならびに上昇・降下といった任意の気球の運行が可能である。 この特許においては、鳥はただ羽ばたくのみであり、 鳥の進むべき方向は鳥の意図とは完全に無関係に乗員によって制御が可能になっていることに特に着目していただきたい。 マジすか? |
この本の読後感は独特です。
椅子が床をぶち抜いてしまうのではないかと思えるほどに体が重くなります。
この本はそれこそこの10年近く、ラボのどこかに転がり続けていました。
数年ぶりにめくって読むと、最初に読んだときよりもずっとスムースに読み進めることができ、
自分の英文読解力が上がっていることが感じられるのですが、
その分読み終えたときの倦怠感もますます強力になってきます。 もう何を書くのにも疲れたので、あとは Wacky Patent of the Month でも読んで楽しんでください。 とりあえず ELECTRIC EXTRACTION OF POISONS をお勧めしておきます。 今夜はこの本にアルミ箔を貼ってマイナス電極にしてみようと思います。 電圧は36Vくらいでもいいですか? |