NoobowSystems



Bay Networks BayStack Model 50
10BASE-T Ethernet Hub


Bay Networks Ethernet Hub
    写真上段、2本のケーブルがつながっているのが Bay Networks 社製 のコンパクトな 10BASE-T イーサネット・ハブ BayStack Model50 です。 最近(1998年)は家庭用イーサネットもずいぶん普及しましたし、 オフィスでのネットワークも10MBPSからさらに高速なものへの置き換えが進んでいるためか、10BASE-T関連機材はずいぶんと安くなりました。
    我がラボでも半年ほど前にようやくイーサネットを導入、リビングにあるメインマシンNoobow9000のデスクにハブを設置しました。 しかし人間絶えず欲がでるもので、ラップトップ機Noobow7000を接続する際に時としてはNoobow9000の近くが便利だったり、 ガレージラボの Noobow8000 の近くが便利だったりします。 そこでこの小さなハブを買い足し、Noobow8000 の上に設置しました。 このハブはまた、Noobow8000のパケット・インジケータとしても便利です。 以前の職場で初めてUngermann-Bassのハブを買ったときからすれば、このハブの価格は実に64分の1です。隔世の感。

    ハルテッド・スペシャルティズのアニュアル・セールで買ったときこのハブは純正専用ACアダプタ付きの新品。 値段は聞いたことも無いようなメーカーの品をFry's で買うのと同じ程度、しかしこれはかの有名な Bay Networks 社製です。 ハブは正常に動作し、その日の夜は良い買い物をしたと喜びました。


    ところが次の日曜日の朝みてみると、リンク・インジケータが消えています。あれあれ。 コンピュータは正常に動作しているし、ケーブルも正しくつながっています。 よく見ると、パワー・インジケータも消えています。ACアダプタの出力電圧をテスタで計ってみると、むむ、全く出ていません。 暫定的に汎用ACアダプタで動作させてみるとハブ自体は正常。異常電流が流れるふうでもありません。 こりゃACアダプタを買ってくるようかなあ。 シリコンバレーのジャンク屋にはさまざまなACアダプタがごろごろしていて数ドル程度で買えます。

    どのみち捨てるのだからと、たった一晩で壊れた台湾製ACアダプタのケースをこじ開けてみました。 すると故障の原因は一目瞭然、電源トランスと安定化回路基板との接続リード線部分の半田付けが外れています。 観察するにずいぶんいい加減な作業で、ほとんど半田がのっていません。出荷検査時にはかろうじて導通があったのでしょう。 もしかしてこの杜撰な作業が、有名メーカーの現行モデル新品ハブをジャンク屋に流した原因かもしれません。

    半田付けし直し、こじ開けたケースをビニール・テープで元に戻すことも考えましたが、 ここは思い切って電源装置をこしらえて日曜の午後を過ごすことにしました。 ハブといっしょに買ったジャンクパーツの中に、2次側12Vでたぶん1A程度は取れそうな小さな電源トランスがあったからです。

    使うケースは日本から持ってきた自動車用バッテリ・チャージャの残骸。 私はガレージの前で車のエンジンを止めたまま車載用機器を連続使用することが多く、そんな時はバッテリ・チャージャが必須です。 が、この日本製チャージャはある日、過電流のためトランスから猛烈な煙を出してご昇天なさったのでありました。 オーバーロード・プロテクションって誇らしげに書いてあったのになあ。 そもそもこのチャージャはヘンテコな制御回路を持っていたので、焼けこげたトランスとともに臓物は廃棄。 でもケースはしっかりしていたので、いつか再利用しようと思って取っておいたのでした。

    ジャンクパーツの山から掘り出した電源トランスのブラケットのピッチは、もとのトランスとほぼ同じ。ほとんど苦労なく取り付きました。 ハブのACアダプタから取り出した安定化回路 ( ってもただの3端子レギュレータとキャパシタ数個) を組み込み、 フロント・パネルにトグル・スイッチをつけ、ちょこちょこっと配線して一丁あがり。 ケースの中にはまだスペースが充分ありますから、後日別基板で可変電圧の安定化回路でも組み込めばさらに便利でしょう。 こうして完成した経費ほぼ0の電源装置が、写真のハブの下、Noobow8000の上に見えます。 以来この電源装置は安定して(あたりまえか)連続稼動しており、そしてラボのNoobow8000 は Bay Networks のハブを通して世界につながっています。

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Nov. 20, 1998 Created.
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