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Radio Restoration Projects

AIWA "Strasser" CSD-SR33

CD Stereo Radio Cassette Recorder



AIWA Strasser CDS-SR33



マルチメディアプレゼンテーション用に使おう

    PSE騒ぎの真っ只中、規制対象機器が放出セールされている今はチャンスかも。 できればあちこち見て回りたいのですが、仕事と育児で時間がとれず。 ようやく立ち寄れたショップでは案の定古いラジカセが値引きされています。 で、AS-ISの SONY DoDeCa Horn とAIWA STRASSERを買ってきました。 初代STRASSERはカッコよかったけれど手に入れる機会を逃したので、 いつか手に入れて楽しみたいと思い続けています。

    3500円だったDoDeCa HornはCDが動作せず。 これに対して、DoDeCa Hornより1000円安かった2500円のSTRASSERはすべての機能が完全に動作します。

    このSTRASSERはCDラジカセのこの世代の中では低価格バリエーションのようで (型番が3だしね)、基本的な機能しかありません。 筐体の割には小さな8cm径のフルレンジスピーカで、 バスレフ構造もなく(バスレフダクト風の部分はしっかり塞がっています)、 低音をむりやり補うバスブーストもなくては、音質はまさに低価格ラジカセのそれ。 大きめの音量でロックを楽しむには不十分で、見掛け倒しの感があります。


    本機は調子がいいので、会社でプライベート外国語レッスン用として使うことにしました。 ついでにラップトップPCでマルチメディアプレゼンテーションをするときにパワードスピーカとして使いたいと思いましたが、 低価格機ゆえライン入力端子がありません。 そこで2006年の夏休みの宿題として補助入力ジャックを増設することにしました。

    背面のビスを緩めるだけでスピーカの付いたフロントパネルが取り外せます。 すべてのコントロールは本体側に取り付けられており、構造もシンプルで整備性は良好。 とはいえ低周波アンプとテープアンプをもつメイン基板を取り外すのも面倒だったので、 メイン基板の部品面で音声信号が出ているところを探し、ここにむりやり外部からの信号を注入することにしました。

    このラジカセは筐体内のスペースもたっぷりあるので、あとあといろいろ追加改造しても面白そう。 で、補助入力は上面にφ3.5ステレオミニジャックを取り付け、 ラボに豊富(たぶん一生使っても使い切れないくらい)にストックがあるラグ板を使い、 10μFのキャパシタを介して配線しました。



    ところがテストしてみると、アンプには自動ミュートがかかっていることがわかりました。 テープモードでテープを再生していないとき、CDモードでCDを再生していないとき、ラジオモードで周波数切り替え時には自動的にミュートがかかり、 残留ノイズやポップノイズを低減するようにしています。 しかしこの仕組みのために、なにか再生していないとアンプの増幅度が大幅に低下してしまいます。 結局、外部から信号を入れて本機をパワードスピーカとして使うときは、 テープモードでテープを入れずに再生するか、ラジオモードで局間にあわせておく(局間ノイズは実用上気になりません)かする必要があります。

    ま、目的からすればそれでも十分なので良しとしましょう。 テプラーなヨメに使用方法表示プレートを作ってもらい、貼り付けて、夏休みの宿題はこれにて完成。 少人数向けのマルチメディア・プレゼンテーション用として十分機能しますが、 低域は100Hzがせいぜい、60Hzは全く聞こえません。 音楽用としてはやはりダメダメでした。

2016-08-18 外部入力ジャック追加改造




早送り・巻き戻しができなくなっちゃった

    2011年05月、新品なのにまるきり使い物にならないポケットラジカセのテストをしていて、 CSD-SR33のテープドライブの早送り・巻き戻しができなくなっていることに気がつきました。 それもデッキ#1・#2ともにだ。

    早送り・巻き戻し用のベルトが伸びてしまったことは調べるまでもなく明らか、 その後テープデッキ用ベルトを各種サイズ揃えて在庫してあるのでいつでも直せると思いながら、はや2年半。 直すべき必要性もないとは言いながらも、ずいぶんほったらかしでした。

    ここのところ・・・実際にはずっと昔からではありますが、とくに最近・・・ 仕事が自分の力ではどうにもならない状況が続いており、 ストレスが溜まっている感覚も日増しに強まっています。 ラジオを修理していればその間くらいは忘れられるかもと思い、転がっていたStrasserに目をやり、修理に着手。 今日はあきらめて早く帰ってきたので、3時間使えます。 これだけあればのんびりやってもじゅうぶんだな。

    前回LINE INジャックを増設してからずいぶん月日がたっていますので初めての機械を扱うように慎重に進めなくてはなりませんでしたが、 でも整備性のよさには今回も感謝。 ベルトを交換するのに必要な工具はシャフトの長いプラスドライバー1本だけ。 フロントパネルのスピーカハーネスをコネクタで切り離した以外に、テープメカの配線を修理するために切り離す必要はありませんでした。

    ベルトは在庫のφ40mm品がぴったりでした。 オリジナルのベルトは2本ともすっかり弾性を失っており、ちょっと引っ張るとだらしなく伸びてしまいました。

    テープドライブが正常に戻ったので、 ついでにヘッドとキャプスタンをアルコールで清掃し、ヘッドのアライメントを調整。 高音は実用的なレベルに戻りました。 ヘッドの磨耗を見ると、このカセットはあまり酷使されたふうではありません。 これからもたまにはこれでカセットテープでも聴いてやろう。

2013-12-05 巻き戻し・早送り用ゴムベルト交換 ヘッドクリーニング アライメント調整




テープに録音ができない

    そういえばいままで試したことがなかったのでいつからそうだったのかわからないのですが… テープに録音ができません。 テープドライブは走行するのですが、 テープを再生してもポツポツとしたかすかなノイズだけ。 このノイズはよく聞くと録音した音楽のバスドラムのリズムのようですから、 テープドライブのRECボタンが動かすスライドスイッチの接触不良である可能性が大です。 匡体を開けてセーフウォッシュ一吹きで治りそうですが、ああめんどくさい。 テープの録音は SENGO を使おう。

2016-09-27 テープに録音ができない



普段使いにしてみる

    すでに書いたように本機は本体スピーカの音は音楽を聴くにはまるきり役不足。 でもヘッドホンジャックからの信号を 山水AU-7700 に入れ、 究極の貧乏アンプ でJBL 4305Hコンパクトモニタを鳴らすと、 格安アパートでスムースジャズを楽しむには十分にいい感じ。

    この状態で普段使いのテープデッキとしてしばらく楽しんでみましたが、 再生専用のデッキNo.2 (右側) がいつのまにか左チャネルの出力低下、また高域が出なくなってしまいました。 見るとヘッドに明らかな磁性粉汚れ。 前回メンテしてからせいぜい25時間の使用でこんなにもヘッドが汚れたのは、 古くて質の悪いテープを何本もかけたせいです。 とくにコニカXR1テープがひどく、このテープではヘッドから激しくテープのこすれ音が出ました。

    ヘッドをアルコールで清掃し、アジマスを再調整。 カセットドアを閉じたまま、フロントパネルからアジマス調整ができるので便利です。 再調整しても左チャネルの高域はわずかにレベルが下がっていますが、 カジュアルなバックグラウンドミュージック用ならさほど気にならず。

    なおデッキNo.2はテープ巻き戻しが完了してもオートストップが効きません。 再生時のオートストップは正常なので、さほど困りませんが。

2016-11-14 デッキNo.2(右側) ヘッド清掃、アジマス再調整




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Aug. 18, 2006 Line input jack added.
Dec. 05, 2013 Tape drive belt for FF/REW replaced. Page separated from Too Trivial For a Page page,
Sep. 27, 2016 Tape recording not functioning.
Nov. 14, 2016 Deck No.2 head azimuth adjusted.