NoobowSystems Lab.

Radio Restoration Projects

SONY CDF-500
"DoDeCa HORN CD"

CD Radio Cassette Corder
(1991)


Soon after purchased at a second hand shop with "junk" tag, this powerful boombox was put into the storage room because of no use - both CD and tape broken. 5 years later I was looking for a bedside audio, and I thought this DoDeCa HORN would be the one if its tape mechanism could be fixed.





おやすみラジカセがほしいな

    2006年3月、2001年の電気用品取締法改正の猶予切れが近づき、旧製品は中古であれど販売できなくなるとされて、 いわゆるリサイクルショップ (*1) では旧製品の大幅値下げが始まっています。 いまがチャンス、本当なら朝から晩まであちこちの店を回ってやりたいところなのですが、 仕事と育児でそんな時間などとれず、ようやく立ち寄れたお店でジャンク扱い (*2) のステレオラジカセを2台購入。
    一台は AIWA STRASSER CSD-SR33 で、2500円。 一通りの機能が問題なく動作し、外観もきれい。 これはいい買い物だ。 でも音質はまるきり見掛け倒しで、音楽鑑賞には不足。
    もう一台はSONY CFD-500 DoDeCa HORN CD、3500円。 こちらは外装破損なしですが、CDドライブは故障。 テープドライブもほどなく動作不能になりました。 外部入力端子も外部スピーカ端子もなくて、ラジオとしての用途しか残っていません。 それでも外部入力ジャックをむりやり付ければPCの外部パワードスピーカとして使えるだろうと思ったのですが、 音質も商品名から期待されるほどではなく、結局は保管庫で部品取り用として5年間放置されていました。

    2011年に入って第3研究所が開設。 おやすみ&めざましラジオとして低価格のCDプレーヤ・AM/FMラジオつきアラームデジタルクロックを買いました。 ラジオにはスリープタイマもついているのですが、おやすみ時とめざまし時で再生モードや音量を別個に設定することができません。 めざましマシンとしてはとても具合がよいのですが、 寝しなにちょっと音楽でも聴くには、やはり別の機械を用意しなくてはなりません。 ホームセンターで 低価格のポケットサイズモノラルラジカセ を買ってきましたが、 案の定ひどい製品で、やっぱりダメ。

    お金はかけたくないけれど、やっぱりカセットとラジオが聴けてラジオにはスリープタイマ付き、 そこそこの音でいいからまともに使えるやつが欲しいな。 と、DoDeCa HORN CDの存在を思い出しました。 もしテープドライブが復活できれば、ちょうどいいマシンになるぞ。

    (*1) 「リサイクル」とはその製品を材料の段階にもどして別の、あるいは同類の製品を新しくつくることですから、 日本でいう「リサイクルショップ」の呼び名は間違いです。 「リユースショップ」とでも呼べばいいのですが。

    (*2) 日本のいわゆるリサイクルショップやネットオークションで使われる「ジャンク品」という呼び名も正しくありません。 ジャンクであるかどうか、つまり価値があるかどうかは購入者が決めるものです。 製品本来の機能が正常であることを保証しない条件の販売ということであれば"AS-IS"と呼ぶべき。

テープドライブを修理する

    思い立って大きな筐体を引っ張り出し、テープドライブの修理を始めます。 症状は、テイクアップリール回らず、そのためすぐにオートストップが動作してしまうというもの。

    背面のタッピングスクリューを緩めて筐体を前後に分割。 基本的にすべてのコンポーネントは前面パネル側ボディに取り付けられていて、 後半側は電源トランス等。 前後の接続はコネクタ2つで、非破壊・無工具で切り離せます。 ここまでの作業はとても簡単。 この状態で、テープドライブ2基のリール駆動用モータ、リール駆動用プーリそしてそれらをつなぐラバーベルトが見えます。 ベルトは切れたり溶けたりはしていませんでしたが、 張力はほぼゼロ。 これではテイクアップリールが回るはずはありません。 2基のドライブはいずれも同じような状態でした。

    さて、ベルトの換えはあるかな。 すでに買ってから5年は経っている補修用ベルトの中央研究所在庫を見たら、 残念、ドンピシャのものはありません。 使われているのは2つ折での自由長が113mmで、これはたぶんかなり伸びている状態でしょうから、 自由長100mmくらいが適正と思います。 が、中央研究所在庫で一番長いものは自由長80mm。 さらにオリジナル品よりもずいぶん細いです。 長めものは第3研究所に持っていってしまいました。 ま、暫定としてこの80mmを使ってみましょう。 このベルト以外にも不具合箇所があるかもしれないし。

    ドライブをシャーシから外せば作業は簡単でしょうが、そのままピンセットを使って新しいベルトを掛けてみます。 かなり苦労しましたが、なんとか交換完了。 筐体を閉じ、動作させてみると、おお、正常に動きます!!

    このラジカセは掃除を全然しない独身アパートで使われていたか、 あるいは屋外の物置に長期間入れられていたようで、内部にはずいぶんホコリがたまっています。 テープヘッド周辺も、おそらく一度もクリーニングされないまま使われたのでしょう、 キャプスタンの磁性体汚れはアルコールではもはや落とすことができませんでした。 ピンチローラの汚れ方も酷いものです。

    音質はおそらくこんなもの、といった感じで疲れが感じられましたが、 テープのB面にリバースしたら高音ががぜん出なくなってしまいました。 見ると、このラジカセはフロントパネルから直接精密ドライバでアジマス調整ができるようになっています。 で、調整してみると・・・おお、かなり高音が伸びるようになりました。 デッキAとBの、それぞれA面・B面で中古機として満足できるレベルまで高音が再生できるようになりました。 ワウフラッタはカジュアルリスニングであれば全く気にならないレベル。 いい感じだぞ。 外装を軽く清掃し、修理完了。 90mm〜100mmのベルトを2本、買い物メモに書いておきます。

音質は期待外れだけど

    ON-OFF切り替えの"SPACE SOUND"スイッチはスピーカ間隔の狭いラジカセ向きの音場拡張機能ですが、 AIWA TPR-840 の"STEREO WIDE"に比べてずいぶん無理矢理広げている感じで、 広がり感は著しいものの、それゆえ定位は無茶苦茶。 とても常用する気にはなりません。
    商品名からして迫力の重低音を期待してしまうし、 "DoDeCa ZONE" というつまみもあるから期待させられますが、 このつまみをフルに回してどうにか十分な低音、といった感じ。 バスレフ構造をとっていますがスピーカは所詮10cmクラスの小口径。 1970年代後半の大きなスピーカを使ったモデルのほうが無理なく自然な低音が出るように思います。 パワーはあるので音量を上げればバランスが取れてきますが、 私の好みとしては小音量ではどうにも低域が不足。 また中音域では耳につく周波数帯があり、 リラックスして音楽を聴くには今ひとつです。 スピーカは2ウェイですが、使われているツイータを見て幻滅。 低音はそれなりに出ている、中音域ももちろん出ている、高音も出る、なのに全体のバランスが取れていない感じ。 おそらくボディの共鳴を抑え切れていないのでしょう。 機能は豊富ではあるものの、オーディオ機器の基本であるべき音作りはないがしろにされている感があります。 それともソニーの音作りがこの傾向であって、私の好みに全く合っていないだけなのかもしれません。 それなら外部スピーカで、と思っても、外部スピーカ端子は用意されていません。 所詮はラジカセだから過度な期待は禁物、とはいえ、がっかりだなあ・・・。 もちろん外部スピーカ端子を増設するなど簡単なことですから、ひとつトライしてみようかな。

    でもベッドサイドオーディオとして使うならこんなものでも十分以上だし、 液晶表示パネルにバックライトがないのはすごく不便 (実はバックライトがあるけれど球が切れている、とか?) ですが、スリープタイマがあるのはありがたいです。 というわけで、ここのところ欲しいと思っていたベッドライドラジカセとしての要件をほぼ充足。 2006年のPSE騒ぎで値引かれたものを買って以降5年間ほったらかしでしたが、ようやく実用配備となりました。

ベルトは適切なものを

    ベッドサイドオーディオとして使い始めてまもなく、テープスピードが遅すぎることに気がつきました。 やはりきつ過ぎるベルトではダメだな。 買おうと思ってはや4ヶ月。 すると、中央研究所保管室からサービス用ベルトが何本も出てきました。 買っておいたのを忘れていたぐらい月日が経っていて中の一本はすでに溶けていました。 が、二つ折り自由長10cmのものがちょうど2本ありました。 再度ケースを開けてこのベルトに交換したら、テープスピードは適切なものになりました。

壊れたかと思ったけれど

    職場に置いておいてしばらくぶりに電源を入れたら、一瞬だけパイロットランプが点灯するもののすぐに消灯してしまいます。 ありゃりゃ、壊れちゃった。 電源のスイッチング素子が異常になったか、それともマイクロコントローラが起動しなくなっちゃったのかな? こりゃ簡単な故障じゃなさそうだぞ。

    で、 ティーディ のリヤに縛り付けて第3研究所に持ってかえりました。 でかいラジカセをバイクのリアカウル上に縛り付けて走るだなんて昭和文化としてもステキすぎて後続車のドライバーが気絶するかもしれないので、 柔らかい布で包んで見えないようにしましたけどね。

    第3研究所でもういちど試してみると、あれ、ちゃんと普通に動作する。 テープもCDも正常に動作。 なあんだ。

    で、今夜は久しぶりにDoDeCa Horn CDで音楽を楽しみます・・・といいたいところなのですが、 音のショボさも相変わらず。 重低音どころかふつうのベースギターも満足に鳴らないし、 中音域はプラスチックの箱の中から音が出ているのが明らか。 音量を上げればうるさいだけ。 いかにも低価格の見てくれのCDラジカセならばともかく、 端正でクールなスタイリングとそのサイズと重量、それにDoDeCa Hornという名前から期待してしまうこととの格差があまりに大きすぎます。 1981年製の Energy 99 のいい音を楽しんだ後だけにその音のひどさに辟易。 1990年代のラジカセってこうも音が悪いのかなあ? でもそんなことはないよね、 中央研究所で復活を待ちわびているビクターRC-X90は片チャネルだけしか音が出ないのですが、ラジカセとは思えないいい音がしますので。

    あまり貶してまた機嫌を悪くされても困るからやめておきますが、 でもやっぱり悔しいよね。 DoDeCa Horn CDのヘッドフォンジャックから音声出力を取り出して AU-7700 につないでマジック・レシピ・ラウドネスを通し、 究極の貧乏アンプ とJBL 4305Hのいつもの出稼ぎ一人暮らしシステムでカセットテープを聞いてみると、 なかなかいい音で鳴ってくれます。 内蔵スピーカではとても聞こえなかったベースギターやドラムの質感も出ているし、 シンバルも普通にいい感じ。 これなら十分楽しめます。 ラジカセなのだから当然ではあるでしょうが、やはりショボいのはスピーカとボディなのです。

    DoDeCa ZONEつまみ、TONE CONTROLとも中央の位置あたりでだいたい他のソースと同じ程度のバランスになります。 DoDeCa ZONEつまみをフルにすると確かに低音はかなり増強されているのですが、 その程度では内蔵スピーカで低音を出すのは無理ということです。 常識外れなバスブーストプリアンプを組み込んだらどうだろう? もしそれがうまくいってもプラスチックの箱が響く感じは消えないだろうから、 次はデッドニングが必要。 そこまでしてまともに鳴るようにする努力の価値はいかに? お手軽に外部スピーカジャックを設ける程度に留めておくのが賢明かな。



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Mar. --, 2006 Equipment purchased at a second hand shop in Takasaki at 3500 JPY.
May. 28, 2011 Tape mechanism fixed, page created.
Jul. 04, 2011 Published.
Oct. 20, 2011 Replaced tentative 80mm belt with 100mm (folded length), tape speed is now back to normal.
Aug. 25, 2014 Updated.
Aug. 26, 2014 Updated.