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Sansui AU-7700

Stereo Amplifier
(1975)

Yamaha MT4X

7+ months have passed since the 3rd lab was established, the ultimate poorman's audio amplifier and dirt cheap speakers provided music good enough to recover from the job strain, however it may be a time to consider upgrade.
Seaching a pair of speakers suitable to my need at a used equipment shop, there was none but a nice looking 70's Sansui pre-main amplifier.
Even if it is broken, full discrete transistor amp could be fixed with fun, so I took it.

スピーカを買いに行ってアンプを買う

    第3研究所開設以来7ヵ月、 サニーベールのコストコで買った格安KHX小型スピーカならびに故障廃却譲り受け品の古いシャープ製ミニコンポのスピーカ、 それに 究極の貧乏アンプ だけで生活してきました。 大きな音を出せない格安アパートですからそれでも楽しめましたが、音楽を聴くぐらいしか楽しみのないアパート暮らし、 さすがにもう少しグレードアップしたくなりました。 まずはまともなスピーカ、もう少しパワーのあるアンプ、それとトーンコントロールまたはグラフィックイコライザ。

    パワーアンプとトーンコントロールは手軽に安いキットで作って貧乏アンプのシャーシに組み込んでグレードアップしよう。 スピーカはどうしようかな。 もし手が届くスピーカがあるなら奮発するのもありかも、と、高級オーディオショップに行ってみました。 ほかにお客さんがいなかったこともあり、話し掛けてきてくれた店長さんに自分のニーズと、 笑われるのを覚悟で超ドンシャリが好みであることを話すと、 小型のブックシェルフを何本か試聴させてくれました。 へえ、今のスピーカは小さくてもこんなに豊かな低音が出るんだ。 低音を出すにはとにかく大口径のウーファが必須という古い知識しか持ち合わせていなかったものだから驚き。

    たしかにどれもいい音でしたが、でもやはり私の好みではありません。 店長さんに「低音も高音も定位も自然で申し分ないのですが、やっぱり私には女性ボーカルがきつくてリラックスできません。 1kHz前後に狭いノッチフィルタをかけて抑えてやりたい感じなんです。」 すると店長さんは、「それならこれはどうですか?」と、違うモデルを聴かせてくれました。「おお、そうそう、こういう感じ。」 「でしょう? お客さんの好みが掴めてきました。これはスコーカが特殊で、中音がある意味風変わりなんです。そうだ、これはどうです?」
    次に聴かせてくれたのは、JBLの中古の大型機。確かに私好みの音でした。 すごい、ちょっと感想を言っただけで好みにあったスピーカをチョイスしてくれるんだ。まるでソムリエさんだ。 さすがに大口径のウーファ、低域の豊かさ・自然さは小型スピーカとは明らかに違います。 でも8kHzあたりから上の高域の落ち込みが急すぎて音に輝きも艶もない感じだったし、サイズは大きすぎるし、 なにより中古でお値打ち価格ではあるとはいえ明らかに予算オーバー。 残念、またもこのお店では買えなかった。このまま生き永らえることができたら、退職金でこのお店でスピーカを買おう。

    とりあえず中古のスピーカでお茶を濁しておこうかと中古ショップに行ってみましたが、これだというものがありませんでした。 そのかわりに見つけたのがSansui AU-7700。 「音 出ました」と書かれているジャンク品扱いのえらく古いプリメインアンプですが、外装はとてもきれいです。 私の音楽の趣味は1970年代中心ですが、音も1970年代の味を未だに求めているのかも。 であれば1975年製の国産最高級クラスというのは好みにあっているかも知れません。 仮に壊れていたとしてもフルディスクリートのアンプなら修理で楽しめそう。 お楽しみで買ってしまおう。

2011-08-12 Sansui AU-7700 10500円


アンプを買った帰りにスピーカを買う

    帰宅途中にもう一軒の中古ショップによってみたら、おお、こっちには自分のニーズにフィットするスピーカが何台もあるぞ。 ジャンク扱い品とはいってもSansui AU-7700は当時の最高峰アンプ。 現状のガラクタスピーカではさすがにかわいそうです。 ソムリエのいるオーディオショップと違って試聴はできないリユースショップ、 自分の好みに本当にあっているかどうか不明なまま、ファクトリーリファブ品のJBL 4305H WXを買ってしまいました。

2011-08-12 JBL 4305H WX 68250円

    中央研究所に戻って試すと、AU-7700はボリュームコントロールにごくわずかなガリがあるほかは正常動作。 JBL 4305H WXもこれはハズレだというようなこともなく、概ねいい感じ。 実際に第3研究所に設置してみないと正確なことはわからないですしね。

    ところでふだんオーディオ雑誌なんて読まないのでこの分野の動向にはまるきり疎いのですが、 このJBL 4305Hとやらはアメリカには上市されていないようです。 というより、4312に代表されるコントロールモニタースピーカシリーズは本国アメリカではとうの昔に姿を消していて、 どうやら当時のJBLへの憧れと想いを引きずり続けているファンを狙った日本市場専用品になっているようです。 製造は中国。日本市場向けにコンパクト機を用意してくれるのはうれしいけれど、 その音造りにJBLの正統がどこまで残されているかはかなり疑問。 もはやJBLは単にファッションブランドになり下がったとさえ言えてしまいそうです。 かのハーマンカードンでさえ中国製のとんでもなく酷い機器にそのブランドを冠して売ってしまい、 昔からのファンを思いっきり裏切っていましたし、この傾向はJBLに限ったことではないのでしょうが、さみしいね。

    それにしても、1日のうちにスピーカとアンプを買っちゃうなんてなんて贅沢な。 それもいままで使ってきた機材の何百倍もの金額です。さあ、払った額に見合うだけ楽しめるかな。

第3研究所にセットアップ

    さて、第3研究所のラックにセットアップしよう。 LM386よ、7ヶ月の間ありがとう。しばらく休んでてくれ。 でもこの機械はレベルメータとしてひきつづき動作してもらうため、AU-7700のTAPE REC OUTにつないでおきます。 最初はJBL 4305Hは床置きにしましたが、さすがに高音の聞こえが良くありません。 ラックの中段に置きたいですが、棚の高さの関係でうまくありません。 スピーカを横置きにすれば入りますが、 横長のホーンツイータをもつ4305Hは高音の放射角が限定されてしまいますので、 本来は横置き設置すべきではありません。 が、背に腹は、ということで横置きを試してみました。 真っ直ぐ前を向けると高音に難が出ますが、やや内側に向けてみたところ普段のリスニングポジションでは問題がないことがわかり、 とりあえずはこれで確定。

    山水AU-7700でお気に入りのアルバムを何枚か聴きつつ、トーン調整をしてみます。 さすがにいままでのように低音を力ずくでブーストしなくても十分な低音が出ます。 やっぱりいいなあ。

    ところがまだなにかヘン。 どうにも音に輝きがなく、広がりもなく、高級アンプと価格クラス以上との評価を得ているスピーカの組み合わせの音には思えません。 これは・・・なんとモノラル再生になってしまっているようです。

    いろいろ調べてみると、AU-7700のフロントパネル右下に配置されているMODEスイッチがおかしくなっているようです。 このレバースイッチは中央のNORMALポジションで通常のステレオ再生、上に倒したREVERSEポジションで左右反転、 下側がMONOポジションでモノラル再生。 ところが、中央のNORMALポジションでもモノラルになってしまうのです。 スイッチをカチャカチャ繰り返してみましたが直りません。 軽微な接触不良というようではありません。ありゃりゃ。 幸いREVERSEポジションでは左右は正しく分離しています。 ので、左右のスピーカ結線を入れ替え、レベルメータの左右接続も入れ替えました。これでOK。

    さらに、左チャネルから不定期にパリパリッというノイズが出ます。 接触不良というより、回路素子の劣化故障のような感じ。 プリアウト端子を確認してみたところこのノイズは出ていないようだし、 ボリュームコントロールを絞っていても多少上げてもだいたい同程度のノイズの強さなので、 AU-7700の左チャネルパワーアンプに問題があるようです。 気になって音楽を楽しめないし、なによりこのまま大きなポップノイズとなってしまいせっかくの新品スピーカを飛ばしたくもありません。 やっぱりこのアンプは故障品だった・・・このままじゃ使えないな。

    落ち込みつつ機材ラックを眺めたら、「ボクをもう一度試してみてよ!」とLM386アンプが言っているように思えました。 AU-7700は当時のプリメインアンプの標準機能である、PRE-OUTとMAIN-INジャックを装備しています。 そこで、LM386アンプをPRE-OUTにつなぎ、4305Hを鳴らしてみます。 すると・・・おお、なかなかいい音じゃないか!! この音はホントに1個70円で買えるICから出てるの?!

    もちろん大きな音は出ませんが、入力側で無理やりのバスブーストをしなくてもいい分今までよりも音量を上げられ、 アパート暮らしの夜の静かな音楽鑑賞には十分。 いろいろ試してみて、再生機ではフラット、AU-7700のトーンコントロールもDEFEAT、 LOUDNESSスイッチを"HIGH & LOW BOOST"にした状態で私好みの絶妙のバランスになりました。 こりゃイケる!! AU-7700は、現代のアンプでは見捨てられた、1970年代ならではのラウドネス機能を有するプリアンプとして、 70年代な私のニーズにずばりフィットしたのです。

    さて、この奇妙な構成のシステムでしばらく楽しもう。 次のアクションはAU-7700のサービスマニュアルを手に入れることだな。 そして不良の素子が現在では入手困難な型番のトランジスタでないことを祈ろう。

2011-08-23 第3研究所にセットアップ

ノイズまたまた発生!

    第3研究所で使い始めた直後に出た左チャネルのノイズは、PRE-OUTには出ていなかったのでメインアンプのトラブルだろうと思っていました。 事実、PRE-OUTにつないだLM386アンプでは3晩つづけてゴキゲンでしたので。 が、本日電源を入れた直後に左チャネル (左右を入れ替えているので実際には右のスピーカ) からバリバリノイズ発生! ありゃりゃ、メインアンプの問題じゃなかったのか!
    ノイズは最初に確認されたようなときおりの発生ではなくて、連続して出ています。 とはいえノイズは一定ではなくて、ちょうど接触不良の音が連続して出ている感じ。 やはりこれはデバイスの故障だろうなあ。 すぐさまAU-7700の各コントロールを操作し、どのような反応を示すかチェックしました。結果は右。
    このあとAU-7700の電源を切り、再度入れなおしたら、あれま、ノイズは全く出ていません。 どういうことだ、なにかの拍子にどこかが異常発振状態になったりするとかなのかな?

    ブロックダイアグラムを眺めて、このノイズがどこから発生しているのか推測してみます。 SELECTOR、TAPE PLAY、MODE、MUTING、LOUDNESSの各コントロールを操作してもノイズの音質・音量は変わらず、 またVOLUMEとBALANCEつまみにも影響されませんでした。 音声信号は上記列挙した順番でアンプの中を通ってくるのです。 次に通過するのはトーンコントロール回路。TONE & FILTERスイッチでトーンコントロール回路を有効にし、 BASS / MIDRANGE / TREBLEのつまみを操作するとノイズの音質がはっきりと変化します。 よって、トーンコントロール回路に問題があることがわかりました。

2011-08-26 左チャネルノイズ発生再発

CONTROL RESULT
SELECTOR No Effect
TAPE PLAY No Effect
MODE No Effect
MUTING No Effect
LOUDNESS No Effect
VOLUME No Effect
BALANCE No Effect
TONE CONTROL (BASS/MID/TREBLE) Effective
FILTERS (LOW/HIGH) Effective

This amplifier sometimes showed unstable and intermittent noise on the left channel, for a brief time of period. One day the noise immediately appeared after the powerup, and the noise won't go a way. So I quickly tweaked the front panel controls to see how each control would affect the noise. The noise disappeared when a power cycle (turn-off and turn on the power again) was given.
From this result, and by referring to the block dragram and the schematic diagram, the buffer amplifer with NFB, which consists of 4 transistors, was suspected as the cause of the trouble.

    AU-7700のカタログを見ると、トーンコントロール回路は6つのトランジスタからなり、 その初段には差動増幅回路が使用されていると書かれています。 より正確に調べるため、回路図からトーンコントロールとその前段部分を抜き出し、 余分な部分を省いて理解しやすいように描き直してみました。右参照。

    本機のトーンコントロールは通常のBASS/TREBLEに加えてMIDRANGEも持っており、 またBASSとTREBLEはターンオーバー周波数を3段階に切り替えられるという贅沢な回路。 しかしカタログが言う6石のトーンコントロール回路というのは若干不正確な表現で、 正確にはこの部分はトランジスタ4石からなるNFBつきプリアンプと、 2石からなる正味のトーンコントロールで構成されています。 音質調整が必要ないときはTONE & FILTERスイッチによりトーンコントロールをバイパスできるようになっています。 このときNFBつきプリアンプは使われますが、トランジスタ2石のトーンコントロール回路は使われません。

    今回のノイズは、TONE & FILTERスイッチをDEFEAT、つまりトーンコントロールをバイパスしても発生していました。 このことから、ノイズは右の抜粋回路図中のBUFFER&NFB段で発生していることがわかります。 こうなれば、素子劣化の可能性があるのは4つのトランジスタと、2個の電解キャパシタだけです。 フロントパネルの操作だけで行える簡単な診断ですが、 それでも故障の可能性のある素子はずいぶんと絞られてきました。

    使用されているトランジスタは片チャネルに2SC1313が3つと2SA726ですが、 交換するとしたら左右同様に処置すべきだし、代替品にしてしまう手もありそうです。 AU-7700はシャシー内のスペースも広そうなので(まだ開けていないのです)、 ユニバーサル基板を使って同じ回路をこしらえ、オリジナルの回路と入れ替えてしまう手もありかも。 この部分はまさにプリアンプの初段でありアンプ全体の音にかなり効いてきそうだし、 手軽に、かついろいろと遊べそうな部分でもあります。 ここだけ真空管にしてしまう? おお。



自然治癒

    うっかりしていた・・・11日間の海外出張の間、AU-7700とLM386N-3アンプの電源を入れっぱなしでした。 火が出なくてよかった、今後もっと気をつけよう。 それとも留守中バリバリノイズが出ていたかな。 ボリュームコントロールはあまり上げていませんでしたから近所迷惑になることはなかったはずですが。 で、そのノイズですが、上述した8月26日を最後にそれ以降一回も確認されていません。 どうやら自然治癒したようです。

    室温が下がっていることも要因にあるかもしれませんが、 おそらくデバイスの擬似故障が直ったと見るべき。 となれば、トランジスタの劣化回復よりも、 既述のNFBつき差動プリアンプに使われている2個のカップリングキャパシタの再化成が起きたのではないかという推測になります。 いずれにせよ自分の目的にずばりフィットしたAU-7700はゴキゲンに鳴っています。 さあ今夜は何を聴こう。

ちょっとだけノイズ

    予想以上に冷え込んだのも一因なのか、職場で悪寒が止まらず、午後半休を取って第3研究所に帰り、エアコンをパワフルモードで動作させ、 午後ずっといっぱい着込んで本を読んでいました。 その間AU-7700とLM386N-3アンプそれにJBL 4305Hは小さめの音でBrian Culbertsonを10時間奏でてましたが、 途中で30分ほど、また左チャネルからパリバリとノイズ。 あちゃ、再発か・・・でもそのうち消えてしまいました。 でもプリアンプの素子交換は実施するべきだな。

    それにしてもAU-7700のラウドネススイッチはこんなときにぴったりの音になってくれて、大満足。 オーディオファイルの方々には笑われてしまうでしょうけれど、大好きな音です。

2012-11-19 左チャネルノイズ再発

マジック・レシピ

    1年半近く、ずっと気に入りっぱなしのAU-7700のラウドネススイッチ。 この回路はどうなっているのだろう。 しくみを分かりやすくするため、回路図から抜き出したラウドネス部分と、 OUT / LOW BOOST / HIGH & LOW BOOST のそれぞれでの結線を描いてみました。 あれまあ、これは簡単な回路だ! キャパシタ2個と、抵抗1個、たったそれだけかよ!! これで大満足するとは、LM386Nアンプで満足している以上に安上がりだ!!!

    低域増強は、音声信号の中域・高域部分をキャパシタC2と抵抗R1でシャントし落とすことにより、相対的に低域をブーストしています。 ただしそれだけだと、フラット時と低域増強時とで音量レベルが変わってしまうので、 フラット時にもシャントの抵抗R1は残ったままとしています(周波数によらずR1でシャントする形)。
    高域増強は、キャパシタC1により高音域はボリュームコントロールを素通りさせて強くしています。 AU-7700には高域増強のみのポジションはありません。 回路を見れば、高域増強のみを実現するためには回路にさらに一工夫必要なことがわかります。 小音量再生時に高域だけ増強したいというニーズはほぼありませんし、どうしてもそうしたければ後段のトーンコントロールを使えばいいのですから、 ラウドネススイッチに高域のみ増強ポジションがないのは自然なことと思います。

    高級オーディオショップでのマスターとの会話の中で気がついた自分の音の好み、 つまりたぶん平均的な人に比べて自分の耳には600〜1000Hzあたりに聴覚ゲインのピークがあって、 そのあたりをかなり減衰しないとバランスよく感じられないという特性がある以上、 自分にとって最適な補正装置を探すのが私にとっての良い音の探求だということになります。 AU-7700のラウドネス回路はあまりにも拍子抜けの中身ですが、これが私好みの音を作り出してくれているとしたら、まさにマジック・レシピ。 これをベースにもうすこしいろいろ試してみようか。



つづく・・・


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Aug. 12, 2011 AU-7700 acquired.
Aug. 24, 2011 Page Created.
Aug. 26, 2011 Published.
Aug. 29, 2011 Trouble is drilled down to the buffer & NFB amplifer consists of 4 transistors. Aug. 20, 2011 Updated.
Oct. 11, 2011 Updated. The noise has not been observed since Aug. 29. It could have been healed itself.
Nov. 19, 2012 Updated. Noise reappeared for 30 minutes, then disappeared.
Jan. 02, 2013 Updated. Loudness circuit has been studied.